Gartner予測の今後5年間に普及する革新的技術

今後普及の予測される革新的技術と云われれば 企業に於いてはコアコンピタンスに直結するに知見は必須のビジネスマンならずとも、 凡そネットを利用すれば知りたい事項には違いありません、 其の具体的項目が挙げられているのが ITpro の2008年5月30日の下記 Gartnerが今後5年間に普及する革新的技術を予測,Webマッシュアップなど10件 なる記事にて10項目を元記事は Gartner社の2008年5月28日の PRESS RELEASES、 Gartner Identifies Top Ten Disruptive Technologies for 2008 to 2012 より引用すれば以下
  1. Multicore and hybrid processors
  2. Virtualisation and fabric computing
  3. Social networks and social software
  4. Cloud computing and cloud/Web platforms
  5. Web mashups
  6. User Interface
  7. Ubiquitous computing
  8. Contextual computing
  9. Augmented reality
  10. Semantics
を参照するに随分とお馴染みの名称を見掛け、最早普及期は過ぎたのでは抔と、 多少違和感がなくもないのですが、其の最たるWeb mashups も尚、云われてみれば SaaS 型アジャイル開発の一般に敷衍し始めた此の時代なればこそ、
“Because mashups can be created quickly and easily, they create possibilities for a new class of short-term or disposable applications that would not normally attract development dollars,” said Mr Cearley.
マッシュアップは簡単かつ短時間に作ることができるので,期間限定や使い捨てのアプリケーションという新たなジャンルが生まれる可能性もある。
と述べられるのも肯じられる様にも感じます。

寡聞にして存じ上げぬは Gartner社が 今日の検索エンジン及び其れを支えるリスティング広告の 隆盛を予想出来ていたか如何かが興味深くありますが、 発言者であるGartner社フェローのDavid Cearley氏の以下の
According to Mr Cearley, Chief Information Officers (CIOs) who see their jobs as “keeping the data centre running, business continuity planning and finding new technology toys to show to people” will not survive. Instead, they will have to think beyond the constraints of conventional, in order to identify the technologies that might be in widespread use a few years from now.
「これからのCIO(最高情報責任者)は,常識の枠にとらわれずに,数年先に普及する技術を予測できる能力を身につけなければならない。企業と新技術の橋渡し役になり,企業が抱えている問題の解決に新技術を役立てられるかどうかを判断する必要がある」(Cearley氏)。
と語られる発言には得心せしめらること少なからず、 上記挙げらる10キーワードには注意を払う必要がある可能性大きく、 WEB等で見掛ければ関連記事には目を通すことになるでしょう。
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Gears VS Office Live Workspace

ZDNet Japanに2008年5月30日に掲載された Stephen Shankland氏のラテックス・インターナショナルによる翻訳記事は グーグル、「Gears」のワーキングプロトタイプを実演 にて Google Gears から Google を外し、プロジェクト名を Gears とする旨記述されており、 Google Gears なれば当ブログでも屡取り上げたのは一連の記事 にて、其のプロジェクトの重要と感じ取れば出来得る限り概要を掴もうと努めたものの、 多少の的外れは宜成る哉、上記記事より引用すれば
Googleが2007年に「Gears」を発表したとき、同社は1つの重要な機能をあまりに強調しすぎた。それは、ブラウザがインターネットに接続されていないときにもウェブアプリケーションが動作することである
と幾分強調し過ぎの感のあり其れのみではないと云う概念に見事に嵌められたのも、 真なる狙いの多少なりとも以前より確りした手応えを感じられるのが下記引用
インターネットの巨人たちがインターネットの基本的な構造をより活気ある方向に導こうとしていることを示している。
にて、諧謔をも幾らか含められるかに思われる下記Prince氏の発言は
「人々はブラウザが多少は壊れていることに気づいていると思う」とPrince氏は講演後のインタビューで述べた。「われわれの多くはそれを改善しようとしている」(Prince氏)
論理的のみにではなく、感覚的にもプロジェクトの方向を感じ取らせて貰える、 其れは基本的方針であると云えば、ブラウザこそ新しきOSならんと云う趣旨にも取られ兼ねませんが、 孰れにせよ最早ネットに於いては遅れを取ったことが鮮明となった 従来のIT業界の巨人 Microsoft にとって大いに脅威を含む方向であることは間違いなく、 対象の上記はインターネットの巨人だけとも限らぬのは ITproの2008年5月23日の記事 「コスト削減が狙いではない」、住友電工OpenOffice導入の真相 を見ても明らかな如く従来のコアコンピタンスであるプロプライエタリなビジネスモデルが 潮流より外れ、漸次傍流へと追い遣られている時代背景に起因すると思われ、 全面的なオープンソースへの切り替えではなく、現状を鑑みての緩やかな変化の結果の プロプライエタリとの併用である内容は却ってOSと並ぶ当社の片腕を捥がれる如き 危機的状況を表すかにも思えます。

大所帯と成り過ぎたMicrosoftの必死に舵をインターネットに向け切らんとする試みが 下記2記事 で紹介されるOfficeドキュメントのオンラインストレージサービス「Microsoft Office Live Workspace」にて、 其の使い勝手が フォトレポート:Office Live Workspace日本語ベータをちょっとだけ使ってみた に画面写真と共に報告されていますが、功を奏するか如何か、 今後の動向が Gears との関係も含め、興味深く感じられます。
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ブログ利用のトマトベリーの音信

serendipityなる概念の通ずるかに興を惹かれたがエントリーは当ブログ2008年5月10日の 苺みたいなトマト、トマトベリー にてご紹介の通常三角形に成長すれば失敗作と見做されるミニトマトは、 端無くも開発者の娘子から与えられたる新たな視点に因ってブレークす 苺が如き容姿のミニトマトがトマトベリーなれば、 往時様々な受賞の報道も踊れど、知りたきはその後の顛末にて、 トマトベリーには公式サイト トマトベリーのすべてがわかるウェブサイト も存在すれど、扠も公式だけでは多少大本営発表的で少し許り淋しと具々れば 表示されるトマトベリーを扱うブログの記事の数々は、 此れこそ求めたるものとて、IT利用の便利で素晴らしき一面を窺い知ることの 就中楽しき場面の一つにて使わざる所由もなく思います。

上記が如く求めたるブログの一つが そら日記 中、関連記事は の二本の上では2008年3月、関西初として贈られたる苗の成長すれば トマトベリーたるは未だ最新のトマトとされるのみで育成者の其の所以も良くは知られぬ儘、 又下では5月になるもミニトマトの一つとして扱われるのが、 受賞等報道に依りて知りたる門外漢と専門家の差が興味深く、 次なる一つ、 タイ香港バリ島・アジアの旅行記、マイレージ、気ままにやって往こう! では旅行がメイン乍、ガーデニング、園芸にも造詣の深いと伺われる運営者により の5エントリが掲載され、 2008年4月にマスコミで話題とて入手のトマトベリーの記事嚆矢より、 6月の最新記事では可憐な黄色い開花の報告がされており、 此れ抔、なかなか実際に育てている方でなければ見られず、 ブログを通して公開される恩恵を吾人の享受出来るものと考えます。
また殿にもう一つは 農家の大浦さん~farming essence~ にて此方も最初の一つと同じく専門家の視点でのブログとなりますが、 一連の記事からは人気者のトマトベリーを扱える喜びが伝わって来るようです。
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ITSSレベル7の無根拠独断偏見人選

IT系の職に携わる以上 ITSS と略称される、現在 バージョン2 が策定されている ITスキル標準 は、ITに関して大別した分野夫々についてスキル、熟達度を7段階に定義する其の指針を、 なかなか無視する訳にも行かない様な状況に漸次空気が動いている感じを受けますが、 その最高レベルとして策定される「レベル7」について、 勝手乍当アーティクルタイトル通り興の惹く儘酔狂に、 独断と偏見に基づきと云えば指名される方こそ迷惑なれど斯界の巨人なれば御目溢しもあろうと、 又以上に依りご異論ある方のご寛恕をもいただき、 3名ほど挙げさせていただこうと思いますのが
  • 村井純氏
  • 西和彦氏
  • まつもとゆきひろ氏
の三氏にて、村井氏については本邦インターネットの父として最早IT業界に於いては語る迄もなく、 まつもと氏については近年IT業界を席巻するRubyの作者にて本邦ならず世界的影響をオープンソース界に与え、 西氏につきましては管見には最近は目立った活動は耳にせずとも、 インターネット黎明期以前にビルゲイツ氏と組んで本邦IT業界に大いなる影響力を持った様に記憶しており 個人的な見解としては西和彦氏のインパクトは 例えばソフトバンク社の総帥にしてファーブス誌に掲載されることもある孫正義氏の比ではなかったように思います。

高橋秀典氏による連載「ITスキルの向上を目指して」に於けます2007年4月2日の第9回、 ITSSとコンピテンシー ~解かねばならない関係とバランス から引用させていただけば
経済産業省で定義されたレベルの相場観で言うと、ITSSの「レベル7」は島津製作所の田中氏であり、日本に何人もいない存在である。
と、ノーベル賞受賞者が妥当であるとなると頗る高いハードルになります上では即ち、 おいそれと列挙もならず、IT業界でも最も其れらしき範疇に限った上での上記三氏を想起してみた訳ですが、また ITSS の一分野として含まれますコンサルタント系では今後のビジネスマンの三種の神器として 英語・会計・ITを取り上げたと云われる 大前研一氏 が検討検討に値する程でしょうか、 此のレベルにある方々は当レベルの許与の実否抔馬耳東風の無頓着にて、 騒ぐは低次の者共のみなれど当相場感についてはミーシーならぬミーちゃんハーちゃん同様、 実に気になる相場感として具体的実例を知りたいものだと思い、 身勝手乍自ら無恥を顧みず当アーティクルをエントリーしてみた次第です。

飽くまで独断と偏見によります上、上記に上げました様な孫正義氏が西和彦氏に劣ると云う意味もありませんので 前者が低次のレベル6に落ち着くかと云うと然う云うものでもなくして、 バージョンが1の頃より喧しくその人材の想定が様々云々された高次レベルの相場感ですが、 以上の様な感じで捉えてもレベル1からの延長上に存在するものではないようで、 一般的な捉え方としても、レベル6を含め、レベル7は別物で一般のIT関係者の埒外ではある様です。

ブログでは屡お目に掛かることも可能にてインターネットの恩恵は其れだけでも大きく思う中、 上記高次に於ける事例は先ず身近にリアルな存在として見かけることも少ない上では、 低次に於いて当該指針は極めて客観的で妥当な定量的指標となると思いますから、 IT系の仕事について発注側は発注先のITSSレベルを尋ね、 受注側はITSSレベルを最低限の線迄上げるような努力が向後必要になるように感じます。

タブ切り替え機能スクロール型

当ブログ2008年5月6日のアーティクル jQuery UI を利用したタブ切り替え機能 でご紹介したのは当記事中から引用すれば
Yahoo!やiGoogle、Livedoor、goo抔、各ポータルにより挙って採用されているとなれば、其のインターフェースの有効性抔、実証済みとも云えるタブ切り替え機能です。
とのホームページ上でのタブに依る表示切り替え機能にて、 秋元@サイボウズラボ・プログラマー・ブログ の2008年5月28日の記事 スクロールするタブをYUIベースで実現したライブラリ に紹介されているのがjQueryではなくYahoo UI ライブラリをベースに Reid Burke 氏により開発されたBSDライセンスで公開されるUIScrollTabView.jsにて Reid Burke’s YUI Addons が其の公開記事になり、サンプルとして が閲覧可能です。

当ブログでも本UIを利用させていただき、 [続きを読む]以下に実装してみましたので、 直接記事にアクセスされていない方はクリックして進んで見て下さい。
タブをクリックして表示をタブに該当する記事に切り替えるお馴染みの機能ですが、 本実装では縦に重なる記事をスライドで表示を切り替えています。
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中島氏によるアニメーション用javascriptライブラリ

一度見捨てられたかのjavascriptの復権はGoogleMapの登場以来凄まじく、 今回参考、利用させていただいたのは中島聡氏のアニメーションライブラリianime.jsを javascriptで作成され、オープンソースとして公開もされており、 当ライブラリを利用したアニメーションの氏のブログ Life is beatiful に掲載の記事が にて、本来ライブラリを利用するのであれば、 新規動作のアニメーションを作成せねばならない処、恥ずかし乍技量拙く、 中島氏の記述されているスクリプト略其の儘、無理矢理当アーティクルにくっ付けたものですから、 可也無理な表示になっていますが、アニメーションの面白さは折り紙付きです。
上記記事中では
「フラッシュで作る」というのも一つの方法ではあるのだが、このくらい軽いアニメーションはJavascriptでするべきだと最近は考えているので試みているしだいである。
と云う発言をされており、今後益々フラッシュの領域をAjaxの旗の下に javascriptが侵食して行き、 となれば真のフラッシュ使いは埒外にせよ、 私も含めたインチキ臭いバッタもんフラッシュ使いは淘汰されていく未来を予感させられます。

2008年4月16日リリースのWindows版 Firefox 2.0.0.14ではタイトル文字が表示されないようですが、 IE7では問題無く動作します。

当該URLに直接アクセスされた方にはご覧いただけたと思いますが、 トップページから等、そうでない方は当アーティクルタイトルをクリックするか、 若しくは#moreにリンクされる為望ましくはありませんが、[続きを読む]をクリックすると 動作するアニメーションサンプルをご覧いただけ、其のサンプル用に使用した元画像は下に表示するものです。
クリスマススキー クリスマススキー 甘い香り漂う純白のゲレンデでクリスマススキー

今は当ブログではタイトル表示の特徴としてjQueryに依るタイトル拡大機能を据えていますが、 テンプレート変更に耐え得る様に実装すること可能であれば孰れ、 此れを出来たら新タイトルアニメーションとしたいものと考えています。
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カテゴリー: javascript

サイト売買仲介サイト乱立における差別化

SEO に関して貴重な情報を屡齎していただき勉強になること多く、 当ブログにも時折ご登場いただくのは渡辺隆広氏の取締役を務める 株式会社アイレップが株式会社デジパよりサイト売買仲介サイト「 サイトストック 」を購入し、 サイト売買仲介事業を譲り受けるについてのプレスリリースが同社サイトに掲載されているのが アイレップ、デジパのサイト売買仲介サイト「サイトストック」運営事業を譲受け にて、 当ニュースを報じるのが下記の幾つかのサイト に夫々の切り口で掲載されるものの、 共通して捉えられているのは、同社のコアコンピタンスたる SEM を付加価値として、 サイト売買に於けるサイト評価項目に加えると云うことの様に思います。
「サイト売買仲介」で具々れば検索結果は宛ら百花繚乱と云うべきか百家争鳴と云うべきか、 兎も角も賑わいの様相を呈するは間違いなく、其の中で浮上を果たすのが難しいと判断した 株式会社デジパが SEM の加味を競争力の源泉とすれば充分勝算があると踏んだ 株式会社アイレップの受諾を受けて至る本案件である思うのですが、 其のサイト売買の際に当サイトが利用されたか如何かは残念乍判然しません。

ブログタイトルズームアップ3

一連の 電光掲示板風タイトル と同じくタイトルのjQueryを利用した拡大機能を含んだ記事が再び次頁へ退去の時期となれば、 2008年は5月12日 ブログタイトルズームアップ2 で実装していた拡大される筈のタイトル表示に変化がなくなるエントリー順の、 矢張り未だ少し許り淋しいとあっての水無月は当記事、朔日の投稿です。

このアーティクルが存在する間はブログタイトルがトップ頁表示と同時に大きくなり始める筈です。
前回、前々回同様、当ブログのデフォルトとしての本機能はカテゴリーを「configuration」とし、 前回よりタイトルも、ブログタイトルズームアップでシリーズ化の今回は末尾を3としました。

「次のページ」へをクリックして頁遷移しても以前の記事 ブログタイトルズームアップ2 がありますからタイトル拡大機能は失われることは無く、 更に以降其の先の、[次のページ]へをクリックしても一連の ブログタイトルズームアップ アーティクルの存在すれば即ちタイトル拡大機能は失われることはありません。

加えて、トップページから消え去ることを好いことに、一連の ブログタイトルズームアップ 同様、 ブログタイトルズームアップ2 では、アーティクル 外部jQueryテスト での別機能を応用し、 アクセスするとタイトル文字と色が変わることにしましたので、 頁を繰る毎に異なるフォント色の異なるブログタイトルをお楽しみいただけると思います。
当該頁のタイトル拡大スピードは以前の7割増しですので、よりダイナミックに感じられると思います。

---2008/7/9追記---
一連の ブログタイトルズームアップ 同様、本アーティクルも ブログタイトルズームアップ2 をトップページから追い出したと同時に ブログタイトルズームアップ4 によりトップページから追い出された為、 トップページのタイトル拡大機能は追い出した張本人に譲り、 当記事では、アクセスするとタイトル文字と色が変わることにしました。 2008年3月8日記事、 外部jQueryテスト での別機能の応用です。

漸次価値高騰のキーワード「エクスペリエンス」

フラワームーブメント華やかなりし頃に多感であった世代ならば 想起するのは永遠のギターヒーロー Jimi Hendrix でしょう、タイトルでのエクスペリエンスとは @IT情報マネジメントの2008年5月20日のニュース “賢く親切なIT”が企業競争力の源泉に、NRI に於いての
わずかな価格差や機能差よりも、もっと重要なことがある。それは商品やサービスを購入したり、使用したりする際に顧客が受ける「心理的・感情的な価値」だ。そしてサービスや商品を提供するインターフェイスとしての利用度が上がっているITに、いま求められているのは、こうしたを価値を高める「エクスペリエンス・テクノロジー」(顧客経験価値)だ。
なる引用に描出される重要キーワードにて、 当なる発言は記事同日に開催の 「ITロードマップセミナーSPRING 2008 最新IT動向と企業情報システムへのインパクト」に於いての 野村総合研究所の田中達雄氏によるものの、 極めてアナログ的なものから人工知能を用いたもの迄幾つかの事例を挙げられた後、
賢い技術の採用は優秀な社員を採用するのと同義。この賢さの善し悪しが企業の競争力の源泉になる。人材育成と同じで知識ベースは一朝一夕には賢くならないので、まずは組織的な体制作り、ITシステムの統合基盤や開発手法の導入など、できることから着手していくとよい
と纏められ、優秀な人材と同列に、 ITを用いた手法を企業の競争力の源泉として扱っているのは肯んぜられる処、 2008年5月30日の当ブログのアーティクル パソコン・携帯間のニッチの巨大市場への変貌 を引用すれば
当状況の嚆矢となったEee PCにては其の価格の低廉は当然の事乍、スペックよりもユーザーインターフェースひいてはユーザーエクスペリエンスを重視したアーキテクチャーが採用された
と、大市場勃興の嚆矢たるEee PC開発のアーキテクチャとして 重要な位置を占めるのが当キーワード、エクスペリエンスであると云うのも重要な暗示を含む様に感じます。

パソコン・携帯間のニッチの巨大市場への変貌

Tech-On!の特集 パソコンかケータイか,Eee PCとiPhoneの間に見えてきた大市場 には2007年後半から2008年前半に掛け大ヒットとなったEee PCにより、 潜在した大市場の扉の抉じ開けられたる状況が報告されています。
大市場となるべき当カテゴリーを如何総称して良いのか判然しませんが、 同じくTech-On!の2008年4月25日の記事 「MIDの潜在市場規模は100億米ドル」,自信見せるIntel社担当者 ではMID(mobile internet devices)と称し、又Netbookとも称されているようで、 当タイトルの潜在市場規模100億米ドルは今後5年間に於ける見積もりとの由にて、 多少の期待値を含む上振れはあるにしても巨大市場に間違いありません。

当状況の嚆矢となったEee PCにては其の価格の低廉は当然の事乍、 スペックよりもユーザーインターフェースひいてはユーザーエクスペリエンスを重視した アーキテクチャーが採用された開発状況が 主婦や子供は安価なパソコンを求めている ― ASUSTeK トップインタビュー(3頁目) にレポートされています。
其の端的な例として見て取れるのが特集内の記事 iPhoneやAndroid,新興勢力の目指す先は にて此処では最も可能性のある立場にあったMotorola社の成し得なかった変革を何故Apple社が為し得たか、 其の結果ユーザーの行動特性に変化を生ぜしめたかについて iPhoneのユーザーインターフェース抔との因果関係から触れられ、 又当ブログにも屡登場のIT業界トップランナーGoogleの登場するに及び興味深い内容となっています。

従来のデジタルガジェットの価値構造としては其の存在及びヒエラルキーが先行していた処、 ユーザーの使用目的及び使用体験先行への転換を迫る此の変革は、 最早パラダイムシフトとも受け取れるインパクトを持ち、其の視点に立って翻って見れば、 演算能力の高いガジェットこそニッチマーケットであり、 其れがメインマーケットであることは黎明期の特殊状況下にあってこその異常な事態であって、 インターネット、ひいてはコミュニケーションツールとして有用のガジェットの メインのマーケットを形成するのが正常な姿であれば、 従来ニッチマーケットと思われていた MID のツレからシテへの浮上は其の正常状況を反映する要件であるのかもしれません。
同特集の記事 十年越しで叶った悲願,鍵は激安とサービス基盤 の纏めとして項目付けられた「競争のルールが変わる」から引用させていただければ
これから広がるネット端末の市場では,既存のパソコンや携帯電話機の市場の常識が当てはまらないことである。ノート・パソコン市場で存在感の薄かったASUSTeK社や,携帯電話機の経験が皆無だったApple社が一躍時代の寵児になったことが,それを暗示している。
とあるに続き本邦大企業を含む既存大手への警鐘を鳴らし、 其の波に乗れ切れぬ者の凋落を予言していますが、 此れは従来陽の当たらぬ存在の企業への好機とも取れ、 幸運の女神の前髪を捕捉した連中が縁の下の力持ち的存在であり続けたASUSTeK社であり、 常にMicrosoft社の後塵を拝し続け時には存在の危機にも瀕したApple社であるのでしょう、 彼らの躍進こそパラダイムシフトを証明しているかに感じられます。

CNET Japanの2008年5月23日の坂本純子氏による記事 Eee PCの強力なライバル「HP 2133 Mini-Note PC」を写真でチェック にて見られる如き鳴り物入りで登場のEee PCの対抗馬と目される日本ヒューレット・パッカードの最新 MID の華々しさは以降の当該市場の前途を示唆するかも、 特集内 小型PC騒乱,勝ち残りの条件 として挙げられたるを満たすが如く、 両機に共通するのは圧倒的な低価格にて、 【最新ケータイ解剖図鑑】インターネットマシンの内部構造を明かす で語られる費用の高じ易い小型デジタルガジェットの素性と相反し尚、 関係者は根本的発想の転換を迫られ、 扨も開かれしは、 希望の溢れる未知なる大地なるや、 将又希望のみ閉じ込めたるパンドラの箱なるや。