WEB製作サイドの交渉テクニック

どの様な業務でも業務遂行上、困難を伴うことは当然ですが、 WEBサイト制作を生業としていると、曰く困難と云うより、 一種、キツネに抓まれた思いをすることが屡ある様です。

Web担当者Forumの有限会社アズモードの宮脇睦氏によるコラム Web 2.0時代のド素人Web担当者におくる 企業ホームページ運営の心得 に於ける2008年7月23日の記事 見積もりが高いといわれたら。Noという交渉術 にはWEBサイトと云う成果物に対する不可解な客の振る舞いが幾つか挙げられており、 抽出した上で引用させていただくと、下記の如くなるかと思います。
  1. 納品のときに話が変わっていることは多々あります。
  2. 社長はどこかの「セミナー」で仕入れたSEOのご高説を垂れます。
  3. 今度もタダでの変更依頼です。
  4. ファクシミリで見積もりを送ると折り返し電話があり「高すぎる」と語気を荒げます。ちょこちょこっと直すだけでこの値段はないと興奮しています。
3.抔は字面を見ただけでは事の真偽を勘繰りたくなるを通り越して噴飯物ですが、 身の回りを思い起こしてみれば、愈々普通の光景であり、 改めて然う思い直し、スーパーマーケットのレジ抔に置き換えて見れば、 極めて異様な客に映れども、WEB制作業界では屡見聞きする光景に違いありません。
一昔若しくは一昔と半以前、其の黎明期に於いては、 HTMLでコーディングをするだけで篦棒な請求が可能であった時代の反動でしょうか、 商売になると踏んだ、多くの新規参入組がダンピングを重ねた結果のアタリショックの再現でしょうか、 孰れにせよ、WEBデザイン、HTMLコーディングの手間賃の暴落は事実にて、 上記の引用で用いられるセンテンス 「今度もタダ」、「ちょこちょこっと直すだけ」 にも不当とも思われる扱いの軽さが窺われ、 此れ等、当方を侮る生兵法の客に、 又加えて、若いWEB業界には営業サイドにも略、商品知識がないことも頗る付きで多く見受けられ、 半ばブローカーした営業が仕事欲しさに客の言い分を丸呑みの上、製作者に丸投げと云う形態も、 状況の悪化に拍車を掛けるかに思います。
例えば、大工の棟梁に家屋へ一日修繕を施して貰ったら、 帽子の高さも極まった料理人に晩餐を一日掛りで用意して貰えば、 庭師の親方に植木を一日手入れして貰ったら、 其の手間賃は決して廉価なものでは無い筈です。

WEB制作屋に取っては広く一般的と思える状況に対し、 宮脇氏の挙げられる対策が下記引用になります。
交渉結果が必ずしも望むものになるとは限りませんが、「No」により決裂したとしてもそれが最善であれば問題ありません。そして意外に思うかも知れませんが「No」といってまとまる話も多く、「できないこと」を明示する姿勢は高く評価されます。
客に対し「No」と云い切るが、なかなかに困難なことは、 一般の賛同を多く得られるは容易に想像の付けど、 当ブログの2008年7月29日のアーティクル プログラミングファースト開発のアキレス腱に見る技術者格差 での小飼弾氏とドナテッロの当該交渉法の顛末を拝見すれば、 実践の価値は充分あり、然ればWEB製作者たる吾人は、 以下引用を心して交渉に臨む必要がある様です。
交渉には「No」と「決裂」というカードがあります。
当紹介記事に於いて、氏の客との遣り取りのシーンには、 多くのWEB製作サイドの現場で奮闘努力する方々の溜飲が下がるのではないでしょうか。 下げた溜飲の変わりに持ち上げた勇気を振り絞り、以て交渉に席に着かれれば、 塵も積もれば山となるの例えの如し、此の不条理な状況を現出す混沌も孰れ、 落ち着くべくに落ち着き、職人としての不当に廉価な手間賃の是正も図られるものと考えます。

プログラミングファースト開発のアキレス腱に見る技術者格差

戦後本邦の世界に飛躍せし企業には 最早伝説たる松下幸之助もあり、本田宗一郎もあり、彼等は叩き上げの技術者であり、 近年では毀誉褒貶なかなか喧しい、元ライブドア運営者にしろ、2チャン運営者にしろ、 プログラミング能力を身に付けたことが飛躍への基礎を為す一因であり、 世界に目を向ければ現代史に於いて禅譲にて国譲りしたビルゲイツも、 譲り受けたサーゲイブリン、ラリーペイジも根っからの技術者であれば、 技術者であることによって経済的成功を得られぬは有り得ず、 だが併し往々にして技術者は所有する技術を経済的価値に転換することが難しくあるとの一般の認識が、 此処にも顕現したりと思わせられるのが、比嘉氏の2008年7月21日のブログ記事 プログラミングファースト開発の必要性 を引用して構成された小飼氏の2008年7月21日のブログ記事 プログラミングファースト開発のアキレス腱 にて、比嘉氏の提案するプログラミングファースト開発を従来より実践しているとあれば、 手法を肯定していると思われる小飼氏の同手法の弱点として弾言される
客がそれを安易だと勘違いして、安価だと思いやすい
にて、氏に依れば洋の東西を問わず、往昔より取り上げられし問題なれば、 ルネッサンスのドナテッロの例も挙げられ、 癇癪を起して成果物を廃棄するのが有効なる手段とされていますが、 ドナテッロや子飼氏の経済的成功を見れば強ち無効な手法とも思えず、 然れど両方ならぬ技術者の、扠同手法を実践して良いものやら如何か、悩み処ではあります。

コンサルタントなる、此れはWEBサイト制作を請け負う業者抔の屡騙る名称にて、 其の実WEBに大量の資金を世間が投ずるとなれば輻輳するブローカーの、 当ブログ2008年6月9日 上流工程に於けるプログラミング能力の必要性 にても言及の「広告代理店、印刷会社等からのWEB業界への参入」組も合わせ、 此れ等はITゼネコンの矮小化した姿に相違なく、 管見にも担当した技術者を廉価に叩く様は目に余るものがあれど尚、 甘んじて当状況を受け入れ続け、格差社会に沈む技術者には問題が無いのか考えて見れば、 上記古今東西問わぬ構造的欠陥に依るかも知れず、 処で技術者上がりの成功者も挙げるに瞬時両指に余れば、 是非とも上記癇癪以外にも技術の経済的価値への転換を図るを以て ブレークスルーと為す技術者の輩出せば、 見苦しいITゼネコンや似非コンサルタントも孰れ淘汰され得るべきものと思います。

比嘉氏の頃日の一連のエントリ、 を拝見すれば氏が直接の言及は無くとも、何某かの考慮をされているのが窺われ、 表立った関連の言及を楽しみにし、又当該言及のあれば、 是非、参考に供させていただく積りでおります。

守備範囲を広げたSAPのERPビジネスとサムライUI

導入経験も無ければ傍から聞く分には、 ベストプラクティスに合わせる為、業務改革迄実施するとは 随分乱暴な話に聞こえ、 企業体力を有さなければ見返りと比較しての コストパフォーマンスが成り立つか如何かは甚だ疑問ではないか常々思っている、 ERPとはEnterprise Resource Planningの、 知った当初は経営手法の一つとしてのERPと、 其れを実現する為のパッケージソフトのERPを混同すれば、 如何にも不可思議な印象を受けたものです。 上記コストパフォーマンスへの疑問に加え、 而も一旦導入したITシステムは可也のレガシー化が進む迄運用されることが多い様に思えば、 ERPを導入しなければ先進的企業にあらず的な風潮には聊か辟易もしました。
そんな個人的見解とは裏腹にERPビジネスがSIベンダの主業務として成り立って来たのは、 勿論、効果も当然のこと乍あったのでしょうが、 世のIT化が未だ黎明期にあったことにも起因すると思います。 また早い段階でIT化を推し進めたITに大した意識が高く尚且つ企業体力に優れた大企業も、 ドッグイヤーの斯界では当時の導入システムは最早使える代物ではなく 世代交代の端境期に乗じた面も考えられます。
コンセプト自体にはEA即ちEnterprise Architectureなる概念、 組織の高効率を実現すべき標準化的メソッドと同様、 大いに首肯せしめられますが、 悪く云えばベストプラクティスを有する企業の業務フローの パッケージソフトを通してのお仕着せとも取れるべく感じ居れば、 SAPの乗じて業績を伸ばした分だけ、企業側に標準化的問題があったことも、 身の回りを見渡せば、データ一つの行方が分からず大騒ぎをしているのを見るにつけ、 顧客の悩みを解消する提案は見事なビジネスモデルであったとも思えます。

japan.internet.comの2008年7月23日の記事の SAP ジャパン、中堅企業向け新 ERP 導入プログラムを提供開始 なるを拝見すれば、ERP提供企業の雄、SAPの日本法人が、 年商500億円未満の中堅企業を主な対象としている同社が今回の新規パッケージでは 其れ以下ということですから多分年商100億円程度の企業が見込まれているでしょう、 ターゲット企業を従来から大きく広げビジネスを展開するように方針転換したかに見えます。 短期間、低コストでの導入が可能と云う事ですが、 然に有らねば今回のターゲットには導入は難しく、 従来のビジネス展開と異なって見えれば、 飽くまで穿って見ればの話ですが、矢張り舵が切られたのでしょう。
大企業に比較すれば旨みの薄い中堅企業迄ターゲットユーザーとして守備範囲を広げたのは 既に見込める従来ターゲットには軒並み売り切ってしまった為、 需要の一巡での新規顧客開拓と云う、定番フレーズの適用が適当とも思えます。
確かに、良く云えば 大企業での余裕を持った予算活動の中で 既にバージョンを重ねれば導入フローにも改善の施され、 適合業務フローの増え、カスタマイズの必要も漸次減少すれば、 導入コストも下がり、中企業相手のビジネスでも利益を上げられるようになったのかも知れません。 上記従来より低コストでの提供が可能になった背景を有せば、 比較的、薄利多売とも思える状況を呈する展開をする必要が生じたとしても、 提供側企業の安定性には大きく寄与すると云うことなのでしょう。
提供側の状況が整いつつあるとすれば、 IT化は個人事業主と云えど最早避けては通れぬ道なれば、 孰れ小、零細企業にも其の狙いを定められる時期が遠からずやってくるのかもしれず、 商店街の店主が仕入れ先から税務申告、顧客管理迄を一本のパッケージを通し、 普通に実現する世にならぬとも限りません。

扠、折りしもITmediaの翌日の2008年7月24日の藤村能光による記事 “サムライUI”で経営を効率化 シャープが掲げる次なるIT戦略 にはシャープのITシステム推進センター副所長である端坊辰彦氏により 「いままでに導入してきたERPのことは忘れた」 と述べられていると同時に、全世界の基幹システムを総てSAP製に統合刷新する戦略が記されます。
少しく矛盾を感じられる記事内容で、シャープが如何したいのか判然しませんが、 有り体に云えばERPパッケージでは敵わないので、 上に乗っけるスキンで勝負すると云う戦略を高々とぶち上げていることになるでしょうか。 で、あるとすれば、シャープの事業ドメインとしては少し違和感を感じざるを得ませんが、 例えば当ブログ2008年7月19日のアーティクル オムニチュアサミットとWEBマーケティング でのオムニチュアの新製品「SiteCatalyst 14」に於いて
従来より定評のあった其のダッシュボードなるユーザーインターフェース部分に Ajaxをふんだんに取り入れたRIA即ちリッチアプリケーションインターフェースを用い、利用者へ優しいツールへと進化を遂げている
なる引用部の ダッシュボード と基本的コンセプトは異ならず、 シャープと云う所謂ハードウェアを主に扱うイメージのある企業体でさえ、 当該方向に向け進まざるを得ない時代状況、 即ちソフトウェアの時代を思わずには居られぬ処、 維新 が大好きな政治家同様、 が大好きな商人も世には多けれども、如何かと思いますので サムライUI については避けられたが好かろうと存知ます。

「続きはウェブで」に感じられるパラダイムシフト

衰えたとは云えまだまだ巨大な情報影響力を持つテレビ業界、 此の業界の大方の収益を支えるコマーシャルで近年屡見られる様になったのが 「続きはウェブで」の惹句の、狙いはカウチポテト族に向けたザッピング、クロスメディア戦略なのか、 効果の程はどれほどなるか、定量的分析には未だお目に掛ったことがないのが残念乍、 他に方法の見当たらない為かは知らず、手法は未だ停滞する処か、益々増えている様にも思えます。

CNET Japanの鳴海淳義に依る2008年7月17日の記事 「続きはウェブで」をより確実に--ヤフーと電通が新たな検索広告サービス開発 及びWeb担当者Forumの神野恵美氏に依る2008年7月17日の記事 ヤフーと電通がクロスメディア型の新広告サービス「Spot&Search」を開発 に依れば電通及びヤフージャパンの共同開発に依るのが2008年7月17日に発表された 「続きはウェブで」の周知効果を更に確実たらしめんと目論む、 テレビCMと検索結果連動型バナー広告を一体化した広告サービス「Spot&Search」にて、 ヤフージャパンでCM指定のキーワードを検索した場合のみ、 最上部に広告主任意のムービー抔が表示される仕組みとやら、 残念乍、胸の躍る思いのする新概念、と云う訳ではないようです。

「続きはウェブで」と高らかに謡い乍、其の実検索して見れば、 思い通りにコントロールの利かぬことこそに価値のある検索結果の其の為に、 広告主にテレビCMの如き時間の指定、チャンネルの指定をすれば目に見える結果を提示するもならず、 ならば最上部に強引に挿入してしまおうとは、 検索エンジンを提供する業者に取っては命取りとも成り兼ねない選択に思えます。 オーバーチュアでは今年になって、従来の入札金額による広告のリスティング順位が、 クリック率抔、広告と云えども人気度と表現されるべきか、 情報価値を持たぬは上位表示を許すまじなる改訂が実施された、 其の概念に反する様にも思えます。 検索エンジンに取っては短期的カンフル剤には成り得ても、 長期的にはデメリットの多く齎されるかに思える此の手法は、 故に広告代理店側、電通の強い要請に実現にしたのではとも思えてしまいます。
広告代理店の雄たる電通が、高額な報酬をSEO業者に払えども、払えども、 従来の様には顧客である広告主に説明の利く結果を示すことが出来ぬのは、 広範に知らしめたことにより、ネット特有のノイズを集めせしめたかにしても、 其れこそがネットのネットたる所以、其処にこそ存ず価値であり、 然れども従来の形態を良しとする同社が、業を煮やして 役に立たぬSEO業者、如何にもならぬネットの仕組みを飛び越す 本サービスをローンチさせたのではと、穿って見れば見えてしまいます。
然るに此処にこそ当ブログ2008年7月8日のアーティクルでも管見にて少しく考察した インターネットと既存メディアの関係についての少考 の如き状況、パラダイムシフトの狭間、端境期に、 舵を取りきれない巨大戦艦、老大国の藻掻き煩悶する様が見られると云えば云い過ぎでしょうか。

又極めて俗に落とし卑近な見方をすれば、 自らも利用するにしても他に見積もられるターゲットユーザーとしては、 煩雑な作業を避けた上で、金銭にものを云わせ手っ取り早く見せられる画面で 疎い経営陣の応諾を取り付けたい企業及び広告代理店のマーケティング担当者が疑い無く想定され、 そして其れは彼等に対して或る程度の成功を収めることが予想され、 此の意味からも電通とヤフージャパンの戦術は功を奏するとは思いますが、 戦略的にパラダイムシフトに棹差すものとは如何にも思えません。

上手くパラダイムシフトに乗らねば凋落は免れ得ぬ電通と、 日本では未だ安泰な検索ユーザーを有するとは云え、 本家を見れば此方も安閑とはしていられぬヤフージャパンとのコラボレーションの、 是非は時の流れに委ねられる外あらずして、 多少の注意を以て当サービスの経過を見たく考えます。

納期についての少考

@IT自分戦略研究所の落合和雄氏によるコラムの2008年7月17日付の 「プロジェクトはなぜ失敗するのか?」の第9回 納期優先のツケを後で払うことになる開発方法 ではQCT、即ちQ (Quality:品質)、C(Cost:費用)、T(Time:納期)の多くトレードオフ関係にある三者にて プロジェクトマネージャに依り、Tの納期のみ優先され勝ちである旨、述べられています。

世に大きくIT的話題を振りまいたのは2005年11月1日の東証システム落ちを此処では挙げたく、 「東証システムダウン」で検索 すれば様々ページ候補の挙げられる中で、 当件についてAll Aboutでの水谷 哲也氏に依る一連のコラム「企業のIT活用」に於ける2005年11月8日の 記事が詳しく、ページを繰れば3ページ目の 東京証券取引所システムダウンの真の原因とは?:3 に依れば当ブログの2008年6月9日のアーティクル 上流工程に於けるプログラミング能力の必要性 にある老害を暗示する記述も見られる中、
  • ベテランSEが手薄だったのではないか
  • スケジュールに余裕がなかったのではないか
  • 複雑化・高度化するシステム
が項目立てられていますが、 納期的厳しさは孰れ挙げられるべき性質のものに思われ、 其れが何にも増し優先されるのは上記記事の性質上は プロジェクトマネージャの性向に帰されていますが、尚穿てば、 経営陣の納期厳守の厳命にあるかに考えます。
何やら「納期厳守」を開祖の箴言の如く唱える様に、 違和感を覚えたことが此の身にも少なからず有り、 最早幕末の幕閣の東照大権現の鎖国政策は絶対普遍であるが如き感じを受けた上で、 併し乍、上記の如き事がいざ起こった際、果たして厳命を当時の経営陣は責任を取っているのか、 寡聞にして彼等が当時の報酬の何割かを変換した抔は聞いたことがありません。
誰がツケを負うかと云えば、 先ずは顧客、上記例では責任の一端は帰されるべきものからなかなか属性を与え難いものの、 矢張り損害は被る上から東証に、そして東証の顧客株取引関係者、 そして折悪しく事態の発生した時点に現場にいるエンジニアが身を削ってフォローすることになるでしょう。 厳命を下した経営陣、例えば彼がサラリーマン社長であり、尚且つ一線から退けば、 経済的損失もストレス性胃酸過多も様々考えられる負担は一切ありません。

扠、改めて例えば決算や広報上の理由抔、 最重要に捉えられる納期の根拠は実は其れ程、 プライオリティの高いものでは無いのかも知れぬ様に主張のあれば、 一線から退く前の彼ならば額に青筋立て、痙攣し乍、鶏が如き悲鳴に近い怒鳴り声を上げるでしょうか。

此処に其の発売は社会現象迄引き起こす ドラゴンクエスト シリーズは、納期厳守のプロジェクトに真っ向から反旗を翻すが如き存在にも見えるは気の所為ならず、 何度もユーザーに怨嗟を含む嗚咽を漏れさせしむべく納期を引っ繰り返し乍、今尚、ゲーム業界に燦然と輝き、 シリーズ第1作発売より現役として、名実共にトップランナーとして走り続けています。
此の事実は納期と云うものの扱われ方に関して深い示唆を与える様に思います。

然し乍、矢張り納期は此の契約社会に於いては守られるべきもので、 納期より品質を重視すればより良い結果が得られるとは限らず、 此処で上げるは納期決定の困難を含め、納期と云うものの一筋縄では行かぬ、 それは大企業のトップ、更には仮令一国の元首だからといって恣意的にどうなるものでもない、 まるで株価、株相場の如き、最早自然現象、一生物かの如き、一面を見られるように思います。

トマトベリーガーデン

夏野菜の育ちも順調か気になる、 本邦西より順次梅雨も明けるかの頃日、 当ブログで以前ご紹介したトマトは なるトマトベリーには実はプロ仕様農家向けで栽培の難しい無印と、 アマチュアガーデニストにも栽培可能で育てやすい無印の兄弟品種のガーデンの2種類有り、 公式サイト を繰ってみれば互いの記述は相違に関して抜粋して引用すると、 トマトベリーについては
  • 大きさは直径3cm位のひとくちサイズで、糖度(Brix:甘さの指標)は9度から10度以上と甘みも強く酸味との絶妙なバランスがうまみを発揮しています。
  • 果肉は厚く、ゼリー分が少ないので食べごたえがあり、果皮は口の中で消えていくような食感があります。
  • ミニトマトが苦手な理由としてよくあげられるトマト臭さや癖のある味がトマトベリーにはなく、苦手な人でも食べやすい味です。
トマトベリーガーデンについては
  • うまく育てると、大きさは直径3cm位のひとくちサイズで、糖度は9度から10度と甘みも強く酸味との絶妙なバランスを楽しめます。
  • 果肉は厚く、ゼリー分が少く食べごたえがあり、果皮は口の中で消えていくような食感があります。
と、糖度については値を同じゅうし、果肉や食感については同様な記述に終始し、 トマトベリーについてのみ記述されるトマト臭さなるものが相違点になるのかも知れませんが、 プロとアマチュア向けを分ける程の截然たる意味境界の少しく判然せず、すっきりした感じがありません。
扠、6月6日の当ブログでのご紹介は下の3ブログの を新ためて拝見すれば、 「タイ香港バリ島・アジアの旅行記、マイレージ、気ままにやって往こう!」 、 「農家の大浦さん~farming essence~」の前二者についてはトマトベリーガーデンを、 また 「そら日記」 についてはトマトベリーを扱っており、後者に於ける以前の紹介2記事 鉢植えとまと@^^@ハウスの、幻のトマト達@^^@ に続いての2008年6月10日のトマトベリー収穫の記事 トマトベリーやなもり農園実験室@^^@ には収穫の様子と共に気になる無印とガーデンの違いについて触れられていました。引用すると
トマトベリーは、病気に弱く作りにくいですが、甘みのってくるプロ仕様で、トマトベリーガーデンは、アマチュア仕様って感じだとおもいます。
トマトベリーガーデンは、家庭菜園用で、病気に強く作りやすく、糖度のりにくいです。糖度8~9ぐらいだとおもいます。
私どもの、トマトベリーは、糖度11~12.5まで、上昇いたしました。
と、矢張り糖度が一番の相違で、 糖度の高いトマトベリーは育成のし難く、 プロ用とされているのだと思います。
糖度について公式のサイトと此れだけ異なるとなると、 食感や、見た目、粒度抔についても知りたく、孰れ関連記事を見掛ければ当ブログにてもご紹介したい処です。

プロ仕様のトマトベリーと、 アマチュア向けのトマトベリーガーデンとはあっても、 其の人気からトマトベリーの入手は農家でもなかなか其の栽培法同様、困難らしく、 園芸店でも気楽に入手可能なトマトベリーガーデンを扱わざるを得ない専門農家もある様で、 トマトベリーガーデンと云えども素人の栽培に依るもの許りとは限らず、 この際、その様な専門農家に依る無印とガーデンの比較検討、出来れば 出荷相場迄知ることの出来れば非常に興味深い情報となる様に思います。

ECサイト構築に於けるMASHUP

当ブログ2008年6月8日のアーティクル Gartner予測の今後5年間に普及する革新的技術 にてご紹介した10の技術の内、 十分普及した感があるとして違和感を訴え乍の一箇月も経たぬ内の 下記 Web担当者Forum の神野恵美氏の2008年7月1日の記事 ロックオンののECサイト構築パッケージ「EC-CUBE」でSBPS決済代行サービスの利用が可能に を拝見すれば、 頃日オープン化され話題となった EC-CUBESBPS決済代行サービス との連携に依りオープンソースECサイト上にて 標準で利用出来る決済代行サービスの選択肢の増えるのみを現すにあらずしての、 Gartner予測がひとつMASHUPの具現化と云われれば、 様々のWEB技術のコラボレーションに依りアジャイル開発の可能になるは確かな所見の、 考えて見ればカートシステムや顧客情報管理等と、 与信を含む決済システムはシステム的にもデータ的にも独立案件にて、 既存の信頼すべきシステムを夫々採択した 延長上には信頼すべきシステムが費用を抑えた上に存在すれば、 これぞ立派なMASHUPと感じた上、 以前の言及の己の不明を恥ずべくも、 今此の状況を閲すれば正しく向後益々普及の加速するものと思われます。
上記以てして相応な方面にては一からWEBアプリケーションを構築する抔は愚かなことと切り捨てられ、 事業に於けるIT化では、順当であると思われる知識を広く保有し、 合目的的に取捨選択し、適材適所に採用する能力が必要不可欠になる様に思われ、 日々精進すべき必要を感じます。

IT経営協議会/IT経営憲章

ITproに2008年6月20日、「IT経営協議会」の第1回会合開催の当日に掲載されたのが、 企業トップ9人と経産相が『経営とITの融合』宣言、一堂に会して「IT経営憲章」採択 にて概要の報告され、 数日おいての2008年06月23日にITmedia エグゼクティブの記事として 「IT経営協議会」発足、憂国の経営者がITを生かした経営を討議 の掲載されるは参加企業27社中3社の企業トップの意見陳述が掲載される抔、 多少詳細に踏み込んだ内容なる中で
IT経営協議会は、経営とITの融合、ITを生かした経営という点では、「優等生」の集まりといえる。工場や拠点ごとに仕事のやり方が異なり、システムもばらばらに構築されている大半の企業とはやはり違う。
と言及されるは宜成る哉とて、 扠、ITを活用仕切れぬ企業に如何に適用し、 ペンチマークたる参加企業に迫り得るかが、 向後CIOたる役職に就く者の腕の見せ処となるのではないでしょうか。

当会合にて採択されたIT経営憲章は以下、

耐震・制震・免震

当ブログ2008年5月8日のアーティクル 21世紀日本発 超高層免震技術 にてご紹介申し上げたのが、右書籍 1兆円市場を拓いた男 にて、ネットを見渡せば当書籍序章に感慨深げに、 本編にも多くの頁を割いて記述される、 超高層免震の実用化の嚆矢となった パークシティ杉並セントラルタワー のWEB上にも紹介されていたのが少しく水自動車で味噌を付けたものの、 2000年11月7日の記事にて 国内最高の免震超高層マンション完成 なる記事を今更目にしては奮起を請いたい日経BPネットにも確りと紹介されていれば、 門外漢とは云え迂闊は恥ずべきにて、
この本 1兆円市場を拓いた男 を拝読するまでは制振、免震、耐震の区別も付かず
と述べたものの、実際読了後も判然した訳ではなく、 気になれば調べてみました処、 当ブログで 2008年4月27日 のアーティクル及び其れを引用した 2008年6月10日 にての
ゼネコンの後を受け一大潮流にならんと成長を続けるIT業界
と云う繋がりの有る様な無い様な割には、 ゼネコン関係に依るWEBサイト情報は多くを得られぬのも 寡聞なる所為か、当該業界のWEBに対する関心が低い為か、 先ず得られる処で、例によって WIKIPEDIA の が有用な頁として挙げられ、就中、三震とも云うべきか「制震・免震・耐震の比較」が 制震 に項目立てられているのが当アーティクルの目的に適う処です。
又他には大手ゼネコンではなかなか見当たらないようですが、 抔は三震について解り易く纏められている様に思います。
此の様に幾つかサイトを当たって見れば、 「免震は中低層建築向け、高層・超高層は制振で」との言が不文律として扱われた経緯も分かる様な気がしますが、 内山義英氏を初めとする関係者の努力の実った今となれば、 矢張り、超高層と云えども、 否、超高層だからこそ免震機構の必須なる気がします。

耐震・制震・免震に関しては本書にも、 文献の上では1891年12月号建築学会上論文、 特許的には1909年にアメリカで最初の、日本では1924年と有る様に、 諸説あるのでしょうが、耐震については自然発生的な面もあり、 超高層建築の様な大規模建築物に関して歴史的には、 耐震・制震・免震の順序で適用されたと考え略宜しいかに思え、 又、三者は独立して適用すべきものではなく、 特に現代大規模建築には三位一体となった適用が必須であることが 当アーティクルでご紹介の記事連より窺えます。

企業内部情報共有サイト glassdoor.com

media pub の2008年6月11日にエントリされた記事、 従業員が給料や社長評価を暴露するソーシャルサイト が伝えているのが glassdoor.com にて紹介記事より引用すれば
従業員が自社やCEOを評価したり,自分の年収もさらけ出すソーシャルサイトである。まだサービスが始まったばかりだが,代表的なIT/ネット企業の従業員が参加しており,各社別にすでに興味深い結果が出てきている。今後,参加者が増えるに伴い,各企業の従業員の現況が詳しく暴露されることになりそう。
と、暴露と云えば暴露ですが、少々聞こえも悪く、 近年隆盛を究む内部告発での悪評芬芬の企業の続発に、 経営側にも覚えは目出度くなかろう間、 斯様な状況の至極真っ当な事態にも思えるのも、 企業が某国並みに情報を閉ざす事態こそ異常と云えば云え、 従業員側に自らの提供労力の相場観が共有されるのはメリットも多く考えられ、 企業側の嫌悪も予想されないでもありませんが、 優秀な人材の流動は望むべき処、 又己の相場観に諦観と共に自社内での努力の促進も図られることとて、 悠揚迫らぬ態度にて臨まれ、 心置きなく情報提供の為される様、配慮の為されることが期待されます。

遠州を発祥とする若しくは浜松に縁の深い大企業、 トヨタホンダ日楽ヤマハ発動機スズキ自動車カワイローランド浜テレ 抔も受け入れ準備は整っている処、 未だ嚆矢エントリーの見られず、 街道筋に展開する宿場町を多く抱えた遠州気質は世の魁となるサービスも拘り無く受け入れる性質なれば、 関係者の有益な共有の為の情報提供を待つ方も多いでしょう。