アップル社の驚異的な粗利を見る、iPadは4割、iPhoneは何と7割!

iPhone画像:アップル公式サイトから 日本のアクセス解析業界に重きを成す衣袋宏美氏が自運営ブログ Insight for WebAnalytics に2011年10月25日、記事 Appleのハードウエア製品の粗利、全体で60%、iPhoneは7割超え などAppleのハードウエア製品の粗利、全体で60%、iPhoneは7割超え 2011/10/24のiSuppliのリリースから。 と伝え用意もしてくれているリンク先は2011年10月24日のiSuppliのリリース Can Apple Stay on Top Without Jobs? と題され、 ジョブズの居ないアップルはトップに居続けられるか? とでもすればいいのでしょうか、当該記事では…

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非常に特異で類稀なジョブズ氏の才能に拠り、 遂にアップル製品の齎す粗利は60%にも達したことを述べ、 これをアップル社は維持出来るか、するにはどのようにすべきかが論じられているようです。

同リリース中のアップル社の三四半期のハードウェア粗利を IHS iSuppliが2011年10月に纏めたものが以下に引用する表です。 Apple Hardware Margins by Quarter

Q4'10Q1'11Q2'11
Mac Desktops54.3%58.1%59.6%
Mac Portables42.4%42.4%47.7%
iPhone70.7%71.6%72.6%
iPads47.1%40.3%42.2%
iPod/iTouch51.0%58.2%59.9%
Total57.7%60.6%60.8%
以上見れば一目瞭然、 実に高い付加価値をアップル社の製品は付与されていることになります。 特にiPhoneは7割を超えており、 同社で最大の売上げ比率を持つことで他項目の粗利が50%内外に留まる中 全体を60%に迄引き上げていることになります。

以上の如き強い製品を以てアップル社は これらの驚異的な粗利を作り出すことになり、 それが同社を時価総額で世界一、二位を競う企業にしたことは 本ブログにも何回かお伝えしましたし、 またiSuppliリリースには保有金額を米国債以上にも押し上げたとありもします。 ジョブズ氏の才能を示すこの製品と粗利、世界一の企業と資産を 長期的にアップル社は維持できるかどうかが問われているのでしょう。 フォード社の上級副社長フォード氏の曰く、 この如き企業をならさしめたのは先ず明快なるビジョンに有り、 そしてそれを外野の雑音にわずらわされず製品に実現するに注力した手腕を評価した上で これをアップル社はジョブズ氏から確り学んでいるだろうかが問題だとしています。 確かにジョブズ氏の敷いたレールに乗れば直近は問題ないでしょう。 ジョブズ氏の仕事は今後20年間は世界中に影響を与え続けるとされるのも肯んぜられる処です。

翻って吾人はさて、アップル社はどうあれ、 なかなかアップル社の製品を手にするには多くの取り分を アップル社のものとされるに従う他今の処はありません。 そう考えながら上に掲げた表を見て見ると、 軒並み高い粗利率を示す中、4割程度に収まる iPad はアップル製品の中ではアップル社としてなかなかのサービス品で 最もお得な製品なのかも知れませんね。

なお本記事のオリジナル情報源となってくれた、 iSuppli(アイサプライ) とは2010年9月に IHS により買収された技術バリューチェーンの調査・顧問サービスにおいて世界のトップ企業であり、 買収を広報する2010年9月19日付けのニュースリリース IHS iSuppli Corporationの買収を完了 に詳細が記されているので以下に引用します。

iSuppliは電子技術に関する調査・顧問サービスにおける世界のリーダーであり、 ハイテクサービス業、家電業界、多国籍産業コングロマリット、金融業界、自動車業界、 そして政府機関において、500以上の顧客に対してサービスを提供しています。 当社の申し込みベースの主な提供製品は、電子部品の調査からデバイス固有のアプリケーション市場の予測まで、 また分解分析からディスプレイ装置・システムの調査、さらにはハードウェア設計の予測までおよびます。

2件のコメント

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