蘇ったバタバタEサイクルでアクセス急増も安心のGoogleサイト

CEATEC JAPAN 2012 が今年も幕張メッセを会場に今月10月2日から6日まで催され今年も大盛況であったようです。 シーテックジャパンのCEATECとは Combined Exhibition of Advanced Technologies の略であり、同イベントはアジアにも最大級の規模を誇る映像、情報、通信を扱う国際展示会です。 国内外を代表するIT及びエレクトロニクスの関連企業および団体、組織が集い、 最先端技術や最新の製品を発表、デモンストレーションしますので、 ビジネス的な注目度も高いものとなっています。

CEATEC JAPAN 2012 注目企業

そんな注目度の高いCEATECには様々な企業が自慢の新製品を持ち込みますから 目移りして困るほどですが、 矢張り携帯キャリアのトップ企業として此の秋冬の新製品を公式発表会に先駆けて初公開した NTTドコモ はなかなか耳目を集めたようでサムソン社の新スマートフォン GALAXY Note II SC-02E などは特に取り上げられることも多くなっているようです。

更に来場者の興味を惹いたのは…

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Eサイクル/IS001 と呼ばれる自転車型電動バイクでした。 出品展示したのはこの電動自転車を製作した 有安オート と言う長崎県平戸市に本拠を置く従業員僅か10名程の 自動車整備業を主業務とする企業です。

会場に評判を呼んだISORA

同社ではこの電動ヴィークルについて ISORA と言うイタリア語で島を意味するブランド名で展開を目論み、 その第1号がCEATEC出品の自転車型電動バイクIS001なのでした。

もともと自動車整備会社の有安オードでは電気自動車への改造など手掛けもし、 モーターを扱うのはお手の物であったようで、 ならば己の通勤用の手軽な乗り物を電動で拵えてしまえ、 と考え付けば自動車業界の偉大な先達、 本田宗一郎 氏が日本にバイクメーカーが雨後の筍の如く湧いて出て まだまだ淘汰が進まない頃に大ヒットさせて大金を手にし 後のホンダ社の礎ともなったという伝説の バタバタ をヒントに開発したものだと言います。

会場に評判を呼んだISORA

このIS001は流石バタバタがモデルだけあって 些か洗練されているとは言い難い無骨な見た目ながら、 それが返って人目を惹く様であり、またその軽量性と性能から道行く人の気になるものだったようで、 取材のオンラインメディアの目にも留まり以下の如く配信される処となっています。

ネット上に拡散する有安オート

従ってネット上にも話題は広がり、 本ブログにも取り上げるような事態となったのでした。 ネット上に拡散すれば、すわ何事ぞ?と検索ボリュームの暫時急増するのは道理、 有安オート をキーワードに多くの人々が検索する事態ともなったようです。

この如き社名のキーワードで検索されれば社用ホームページが 検索結果の最上位に表示されるのはまた道理、 同社のホームページにはアクセスが一時的にも輻輳したことでしょう。

アクセス輻輳にも堅牢なホームページ

これを受け止める同社のホームページは、 本ブログ運営者の何回かアクセスを試みるにも 毎回全くストレス無く応答をするのでした。

下手なサーバーにホームページを置いていれば、 用意された回線の細さとサーバーの処理能力の低さと相俟って ちょいとしたアクセスにも直ぐ音を上げてしまい、 即ちホームページが表示されなくなってしまうものです。 この減少などは残念ながら本ブログを置くブログシステムにも見られる現象、 例えば折角ヤフートピックスなどに扱われても サーバーダウンで閲覧不能となることは珍しくはありません。 これは商売的に言えば機会損失であり忌むべき事態でもあります。

ところが有安オートのホームページに於いては サーバーの重さは微塵も感じさせられるものではありませんでした。 同社ホームページはアクセスがどれだけ集まるときに開こうとも 何も無かったかのように自分を開いて見せるのでした。 自転車型電動バイクにも感心しましたが、 この方面にも抜かりがないのに感心させられたのでした。

小規模企業にも安心のGoogleサイト

ではこの有安オートのホームページのサーバーは何処に置かれているのか? それはGoogleのサーバーです。 Googleは検索エンジンと言うこの世に最も巨大なデータを扱い、 この世に最もアクセスを集めているため、 Googleのサーバーではアクセスを捌く技術は世界一のものと言えます。 では如何にしてお手軽に小規模企業でもGoogleのサーバーを使い得るか? それには本ブログに記した記事が参考になるでしょう。

一つは Blogger です。 これはGoogle社が無料で提供するブログシステムです。 本ブログには2012年6月29日に配信した 突然のアクセス急増に対するBloggerのスケーラビリティの証明 で実証的にも簡単な説明を施してみました。 月100万PVほどでしたら簡単に捌いてしまい問題にもならないのが分かります。

そしてもう一つが Google Apps です。 本ブログには2011年3月17日の記事 アクセスが多過ぎる場合のWebサービスの提供の一例 に記したように東日本大震災の発生後、 大勢の人の善意が一つのURLに集まった時にそれは巨大なアクセスとなりました。 それを急拵えの中に吸収し得てしまえたのも Google Appsの一つ、 Google Docs を用いて構築したものだったからでした。

そのGoogle Appsには今一つ Googleサイト が用意され此方も勿論Googleのインフラを用いているために アクセスの急増をものともしないスケーラビリティを誇っています。 そして有安オートのホームページはこのGoogleサイトを用いて構築されているのでした。 これならば評判になって急増したアクセスを簡単に捌いてしまうのも頷けます。

スケーラビリティへの配慮の必要性

ホームページの相談などを受ければ常に 多くの人々に自社のホームページを見て貰いたいと言う熱望とも言える要請は 耳にタコが出来る程聞かされるのですが、 そのホームページに実際にアクセスが急激に押し寄せた際の対策が打ってあるのは 残念ながら聞いたことがありません。

対策無しにホームページを公開していればその熱望する大きなアクセスが 或るヒョンな機会に訪れた際には多くの人がホームページを見られないことになるかも知れません。 そしてそれは唯に機会損失に留まらず 逆ブランディングともなり兼ねないものなのです。

今回、企業規模は小さなものと言えど、 有安オートの場合スケーラビリティへの配慮が有ったことが ホームページに大きな実効性を産むことになったと言えます。 それは単にGoogleサイトの利用であっただけなのですが、 アクセスの急増にサーバーダウンの憂き目を見ることなく、 多くの潜在顧客にリーチするチャンスを見事に漏れなくものにしたのです。