クラウドに、タブレットPCに、頑張れSONY

かつて SONY(ソニー) と言えば技術のソニーとして並び立つもののない世界に冠たる日本企業として、 トランジスタラジオからトリニトロンテレビ、ウォークマンと 世界に発信されたヒット商品も多く擁し、 多くの後発の企業から目標にされたものです。

ところが最近は凋落の傾向とそれを示す情報が多く、 例えば なぜアップルの時価総額はソニーの8倍になったのか? ―『会社四季報』で読み解くビジネス数字の秘密 などと言う書籍も販売されています。 対比されるアップルはその昔、ソニーを目標とする一企業でもありました。 勿論アップルは2011年の今や まもなく「米国で最も時価総額の高い会社」になろうとしているアッップル (中島聡氏ブログ Life is beautiful 2011年8月9日記事) という企業ですから比較の対象にするには少し酷かも知れません。 (中島氏のブログ記事中にもソニーとの対比される内容が含まれますね。)

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また グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた と言う書籍では Googleの日本法人で社長を務めた 辻野晃一郎 氏がソニー社員時代を振り返り、 敢えて辛口のエールを送ったりもしています。 大きくなり過ぎ、小回りが効かなくなり、 恐竜のように滅び行ってしまうのではないかという懸念に 嘗て己を育ててくれた企業への愛情も込めて、 辛辣な警鐘を鳴らさざるを得ない状況であることが分かります。

悲しむべき状況の大企業に頃日、 asahi.com から連続してエールを送るような記事が掲載されていましたので紹介します。 2011年9月9日の記事は ソニー、オンラインストレージ「Life-X」が「My Sony ID」でログイン可能に、容量は2GBに と言うもので今やこれ抜きにはインターネットサービスは語れない クラウド を利用したユーザーへの便宜を図るサービスだと思います。 無料ウェブサービスの拡張とそのログインに従来のサービスに於けるIDを利用出来ると言うのもで、 その様に還元すればこれは他企業は、特に Google社などは遥かに先を行っている分野でもあり、 多少遅きに失した感も有るものの、どうしても必要な方向性でもあり、 何とか挽回を図って欲しいものです。

また上の記事の前日9月8日には Androidタブレットの本命?! 「ソニータブレット」試用リポート と、今好き者の間では流行の Google社製基本ソフトウェア Android(アンドロイド) を利用したタブレットPCに於ける本命視は好意的な記事と言えるでしょう。 但し、本ブログ2011年9月6日の記事 スレートPCとは?―代表格 iPad にも書きましたようにこの分野の先を行くのは誰あろう アップル社であり、上に登場の Life is beautifule ブログの2011年8月6日の記事 「汎用タブレット市場」はそもそも存在するのか? を見ても決して楽観視出来るものではありません。

今アップルがOS(基本ソフトウェア)からハードウェアまでワンストップで内製する姿勢は かつてトランジスタの製造からラジオという最終製品の製造まで手掛けた ソニーの自家薬籠中のものであったように思います。 そのブランド価値は戦後の何もない中から高度成長期には 世界に高く上り詰め、本ブログ運営者の明治生まれの祖母でさえ、 棚に並んでいる中からはソニー製品を選びたがったものです。 それを理屈で制した孫がソニー凋落を招いたミクロな一因子と言えるのかも知れませんが、 その贖罪も含めソニーには復活の日の来るよう此処にエールを送りたいと思います。

3件のコメント

  1. ソニー発表の新ウォークマンとLINN(リン)

    クラウドに、タブレットPCに、頑張れSONYと本ブログでも一昨日は2011年09月12日にエールを送ったソニーが、昨日大きな発表をしました。大々的に各メディアで取り上げられましたので既にご存知の方も多いと思います。大きなブランド力を持つ新ウォークマンです。ラインナップ

  2. スマートフォンと携帯ゲーム機の境がなくなる意味~Xperia PLAY

    一昨日2011年9月17日にはソニーエリクソンから新タイプのスマートフォンが発表されました。その名もEXPERIA PLAY(エクスペリアプレイ)と名前からピンと来る方はその通り、スマートフォンと携帯ゲーム機の合体です。EXPERIA PLAY:スペシャルサイトも公式で用意され、またIT

  3. ソニーの敗北理由iPhone軽視とエリクソンとの分裂騒動

    今だスティーブ・ジョブズ氏逝去の余韻冷め遣らぬ中、彼のこの世への大きな置き土産iPhoneの価値をその初期に知らず剰え軽視をするに及ぶを今となって悔やんでも悔やみ切れぬ後悔と共に苦労を強いられている組織があります。オンラインウォールストリートジャーナルの2011年1

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