Google Wallet ≠ 日本のおサイフケータイ

Google Wallet ティーザー広告ワンシーン おサイフケータイ が使えないからスマートフォンには乗り換えられない、などとは 去年辺りまでしばしば聞こえた声でしたが、 今年2011年スマホ元年には新機種にはほぼ おサイフケータイは標準装備され、 そのような声も聞くことはなくなって来ました。 そんな中、 TechCrunch の2011年9月19日のニュースに おサイフケータイ、Google Wallet明日スタートか が有りました。 Google Wallet は言ってみれば Google社のおサイフケータイです。 携帯をかざすだけで買い物が出来たり、 電車に乗れたり、クーポンが使えたり、 と言った機能的なものは同じです。 しかし日本のおサイフケータイとは決定的に異なる部分があります。 その異なる部分とは…

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日本のおサイフケータイはその基本的な規格が日本独自方式の Felica(フェリカ) であり、普及しているのは日本国内のみですが、 Google Wallet は世界標準の規格である NFC(Near Field Communication:近距離無線通信) を用いているという部分で、それは 本ブログ2011年8月1日の記事 ガラケーとスマホのおサイフケータイ機能と世界市場 にも書きました。 NTTドコモが中心となって策定され日本の各携帯キャリアに採用された おサイフケータイ は日本国内でのみ使われる為、 世界で広く使われる方式にはスケールメリットにより、 それを実装するハードウェアに於けるコスト競争力では適う筈もありません。 しかし今迄は日本の携帯キャリアのみに拠る供給で問題はなかった日本市場に Googleが世界標準方式を引っ提げて登場して来たことになります。

しかしそれにしても単に携帯メーカーがその提供する一機種に於いて、 通常とは異なる ICカード非接触無線通信技術を用いたに過ぎないではありませんか。 それがどのような影響を与えると言うのでしょうか。 ここで本ブログでもしばしばお伝えしているスマートフォンの核とも言える 基本ソフトウェアがほぼ Google社の提供する Android(アンドロイド) であることが思い出されます。 日本の携帯キャリアもメーカーも右へ習えで基本ソフトウェアはそのほとんどを Google の Android に依存する格好になってしまっています。 もしおサイフケータイの方式がこの基本ソフトウェアと強く結びつくようになるならば、 それは日本独自の方式とはどうしても考えられません。 世界標準の NFC が採用されることは疑いなく、それは Google Wallet と言う現実となって登場したことになります。

Google社は本ブログ2011年8月16日の記事 Googleがモトローラ・モビリティを買収 にも記したように携帯電話ハードを直接製造することにも最早死角は有りません。 TeckCrunch の報を見ればまだまだ限定的な利用に限られるようです。 普及するか否かも判然しない状況ではあります。 さて本邦に於いてスマートフォンの普及は疑いない処となりましたが、 おサイフケータイの行方は如何相成るのでしょうか? こんなことばかり見ているからスマホに乗り換えられない本ブログ運営者でもあります。

下にある動画は一連の Google Wallet のティーザー広告 George's Exploding Wallet の一部を変更して上手くリメークしたもののようですが、 ティーザー広告ともどもとても面白いです。 貴方の携帯をお財布に… このCMの主人公を笑えない本ブログ運営者でもありました。

2件のコメント

  1. 日本でもおサイフケータイからNFCが主流に

    おサイフケータイとはソニー社の開発したFeliCa(フェリカ)という非接触型ICカードの技術を利用してNTTドコモが開発した近距離での通信に拠る情報交換の規格でオープン的な施策を取った為他携帯各社にも採用され日本に広く広まったサービスです。名前がおサイフケータイとさ

  2. iモードからdメニューへ~ドコモ課金モデルとGoogleウォレット

    日本では余り馴染みがありませんがGoogle社の決済サービスにGoogleチェックアウトがありました。2006年6月30日に開始されたサービスで登場から暫く経たGigazinに当時の記事が2006年12月10日付けで知られざるGoogleの決済サービス「Google Checkout」とは?として残されていま

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