Windows XP機の終了とMacBook Air Mid 2013(11インチ)への移行

EeePC S101初代シャンパンゴールドと二代目グラファイトブラック揃い踏み

数週間前から起動と同時にchkdskが走り、其の度に不良セクタが検出されれば薄々愈々と思われるも騙し騙し使い続けた ASUS社謹製ネットブック Eee PC S101 が遂に先週末息途絶えました。 本ブログの姉妹ブログ ホームページ作成浜松Tips (※1) の2009年1月28日には EeePC S101+イーモバイルセット の記事が有る通り、まるまる5年程愛用し続けた次第、 実は途中初代シャンパンゴールドが息絶えた折、 二代目グラファイトブラックに代替わりしていましたから、 両代とも凡そ2年半程ずつオーナーから馬鹿だの鈍間だの言われ小突かれながらも使命を全うしてくれました。 11月初旬には大容量予備バッテリーを購入してまだまだ使い倒す気満々だったのですから残念です。

Eee PC S101を2代継続使用した理由

初代が起動不能に至った際、2台目のEeePC S101を購入したのは 初代をイーモバイルの割引セットで購入した値と同じ福翁3枚迄 値落ちしていた費用の面が先ず大きく有りました。 仕事に利用しますから環境の移行が簡便であるのも重要な機種選定要件でした。 また数年使用した先代のバッテリー能力も落ちてはいたものの予備バッテリーとして利用出来ること、 同時に起動不能ながらも初代はバッテリー充電装置としては機能しましたから バッテリーの2台同時充電が出来たのも翌日使用するには大切な要件でした。 斯くしてASUS社謹製ネットブックは2代に渡り本ブログ運営者に選ばれたのでした。

MacBook Air 2013 に移行した理由

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仕事にモバイル環境は今や欠かせぬ状況となっていますから、 EeePC S101の喪失は直ちに本ブログ運営者に困難を齎します。 有無を謂わさず次代のモバイル環境を揃えねばならないのでしたが 其の肝となるクラムシェル型ノートPCにはMicrosoft社のWindows機ならぬ Apple社のMacBook Airを選定しました。 仕事継続の為にも従前通りWindows機を使い続ければ良い様なものですが 何故に問題の惹起しそうな状況を好んで選んだのか、 一興に其の事由を思い付くままに順次挙げてみたく思います。

MacBook Air Mid 2013(11インチ)開梱

Windows XPサポートの終了

Windows XPのサポートが2014年を以て終了 するとMicrosoft社が発表して久しくあります。 従って何時迄もWindows XP機を使い続けてはならぬ状況なのは確かにて 折角予備バッテリーも入手すれば春からはWindows7機として利用しようかとネット上の情報を手繰るなどしていた折も折、 EeePC S101は天に召されたのでした。 ちょうどモバイル端末買い替えを思い切る好い潮でもあったのです。

失敗の色濃いWindows8

順当に考えれば此処はWindowsの正嫡足る8を選定すべき処でしょうが、 此のOSの敗色が売上げ面にも評価面にも濃厚となっているのは周知されてもいるでしょう。

此れには先ず以てタブレットとの統合がApple社に比して拙速に過ぎた感が第一にあります。 Apple社が派手なイメージの商品からは思いの外我慢強く自らの施策を敷衍して行くのは Mac OSとiOSは孰れ統合されると目されながら、 例えばタッチパッドのスワイプ方法と画面のスクロール方向を合わせる一手を辛抱強く打つなどしている一時からも窺い知れます。 iPhoneが枯れた技術を巧くアレンジした統合環境であるのも屢々言われる処でした。

対するMicrosoft社は独禁法が取沙汰される程に、一時勝ち過ぎた感が有ります。 此れが傲岸不遜、唯我独尊の社風を生み出し、 世情が不利に傾くも今以て継承されてしまっている印象は否めません。 同社謹製ブラウザの Internet Explorer がWeb制作界隈から酷く悪評を被ったのも此れが原因でした。

同社風の下、生み出されてしまったのがWindows8でした。 其の操作性が余りにも前代のWindows7から懸け離れてしまったとは頻繁に耳にする処です。 圧倒的シェアを誇る同社の新OSであれば皆が挙って採用するものした観念に支配されていれば、 ユーザーの意向を無視した操作性を強いるのも意に介さない筈です。

処が此れは同時に同社の焦りをも意味しています。 独善足れども其の目的は世が挙ってApple社のモバイル端末に代表されるタッチ型ユーザーインターフェースに走っている状況に沿うにありました。 iPhoneを先陣に快進撃を続けるApple社や検索を本陣に据えたGoogle社の後塵をあらゆる面で拝する状況の多くなった同社が デスクトップで手にした覇権其の侭にタブレットとの操作性の統一について先んじ、タブレット市場を囲い込もうと急ぐ余りに 今や貴重な同社の原資たるクライアントOSのシェアの投入を焦りから間違えたと言えるでしょう。 此れでは如何にも現行のWindows8は選択肢の中には入れ難いものとなるのが人情でしょう。

自らの首を絞め兼ねない不徳の社風に支配された同社は今又不遇にもレームダック状況にあると言えます。 今年2013年8月に退任の意向を明らかにした同社CEOの スティーブ・バルマー(Steve Ballmer)氏の後任は未だ決定せず 遂には年内の予定を来年初頭に持ち越される事態となっています。 (※2) 此の如き体制では隔番毎売れ筋のOSを排出するとされる同社の次代のOSも不安に感じざるを得ません。 以て現行のOSを選択肢から外す手も多くから有効と目される状況が招かれ兼ねないものです。 老婆心ながら最早Microsoft社が往年の活気を取り戻す積もりであるならば敢えてWindows部門を売却するなどして捨て去り、 アプリメーカー専業になるなどの大鉈を振るう他無いくらいの気もしてきます。

案外早い投入が予測される次代のWindows9迄待って尚、此れが好ましく思われなければMicrosoft社に別れを告げれば良いのみで、 其の頃にはGoogle社製のAndroid若しくはChrome OSも選択肢に入って来るでしょう。 若しかしたらサーバーで主流のLinuxの孰れかのディベロッパー製も クライアントOSとしての選択肢に入って来るかも知れません。 勿論其の時までMicrosoft社製OSをスルーする為に今回選択する Apple社製OSも進歩を続けるのは言う迄もないでしょう。

Ultrabook機種選定の煩わしさ

其れでも尚魅力的な候補として挙っていたノート型端末にはインテル社の提唱する ウルトラブック(Ultrabook)規格対応のノートパソコン各種が各社から投入されていました。 ただ本ブログにも2011年10月30日には UltraBookとは?MacBook Airに劣る問題点と武器 なる記事をものしたように、 どうしてもApple社ノート型端末MacBook Airに比して若干引け目が感じられるものであったのは否めません。 言うなれば本ブログ2013年11月18日の記事 ドコモでガラケーからiPhone5sに機種変更した5つの理由 の理由4.に挙げる如きアンドロイドとiPhoneの関係性が感じられもするのです。

MacBook Air Mid 2013(11インチ)最初の充電の様子

其の上、各社が挙って次から次へと各機種を投入すれば、 其れ等スペックなど情報を追い掛けて、実売価格の相場を追い掛けているだけでも疲れてしまうのが正直な処で、 実際に比較検討した身なれば此処にもUltorabookの不利が有ったと言わざるを得ない状況であったのでした。 いっそ殆ど選択肢の無いけれど各Ultrabookに比して価格的にも性能的にもバランスの取れた MacBook Airで好いではないか、と思わせられる心情は禁じ得ないものでした。 通常競争原理で性能も上がり、価格も落ちれば、規格全体の競争力は上がるべき処、 返って顧客に面倒臭さの思いを致させ、煩労を厭わせる結果に傾いたのは 従来のApple社端末が此れを以て不遇を託っていたのも思えば皮肉なものです。

情報を齎すコアユーザーの存在

Windows OSに関して更に言えば、 端末に突っ込んだ設定を施したい際に利用出来る情報がネット上に欠ける状況が望ましくなく思われます。 2013年11月2日と言う直近にも本ブログに Windows Ruby Gemのインストール時SSLサーバーの接続拒否問題を回避する なる記事をものし、問題惹起の際、ネット上に解決法と辿れば出て来るのは凡そMac系の情報ばかりとて、 実に不安感を煽られるような塩梅となりました。

従前は其の圧倒的シェアからソフトウェアを提供する企業や個人はWindowsをターゲットとせざるを得ませんでしたし、 先ずはWindowsのインストーラーが用意されないことはありませんでしたが、 どうやら状況はプログラミング環境などの周辺部を皮切りにジワジワと 提供側、所謂上級ユーザーを以てしてから緩やかに変わって来ているのが感じ取られます。 一体世の中に普及するサービスは此の上級ユーザー連が障壁をものともせずアーリアダプターとしてコミットするものにこそ予兆が有り、 彼等を手放せば必ずやシェア凋落は免れないようです。 今や残念ながら今後の世情を決め得る彼等は挙ってApple社に向かっているのが感じられ、 表面的には現れないからこそ返って強力にWindowsからMacへの移行を後押しするベクトルとして働かざるを得ません。

コアユーザーの不在は余り取沙汰される条項にはなく、 Microsoft社に取っては憂慮すべき事態である 旨、11月2日の記事に仄めかしましたが、 此の状況があとほんの少し進むだけで一挙に瓦解する恐れのあるようにも思われ、 従ってMicrosoft社やWindowsに好んでしがみつくWindows信者なら未だしも、 一般の利用ユーザーに取っては予想される深刻な事態が心配されもするものです。

コスト

さて新端末導入時には当然なる問題の勿論費用面に他ならず、 此れは上記のUltrabookとも些か関係するのは、 コモディティー化の進んだパソコンハードウェア周辺業界では利益率の高い商品の品揃えが難しくもあるでしょう処になかなかも魅力を持った Ultrabookとあれば其の価格帯もインテル社の思惑は如何在れ Apple社製ノートパソコンに其れ程のアドバンテージを保ち得ないものとなっているにもMacBook Airに傾くに与って力がありました。 特に日本国産ものにも大手メーカーなどではApple社製よりも値の張る商品ばかりが目に付いたのは如何なものか、と言う感慨さえ抱かせられました。 ニッチを付くベンチャー系の提供企業では競争力のある価格帯商品も用意されていましたが如何せんスペックが低過ぎるように感じられもしたのです。

一昔、二昔以前、DTP1セット揃えれば其れなりの高級車が買えるだけの値付けの為されていた頃に比べ Apple社製PCの値が下がっているのもWindows端末勢の不利に働きます。 パソコン界のポルシェと言われた当時は今は昔、今やMacintoshは価格的には特別なパソコンではなくなっています。 亡きスティーブ・ジョブズ氏のApple社復帰時に4つにセグメント化されたと言う品揃えに於いては 低価格帯を担う端末に相当するMacBook Airは価格に於いても充分以上の競争力を持っているのでした。 而して経済的に仕方無くUltraBookを取る、と言う選択肢も消えざるを得ないものとなりました。

競合OSの育成促進

頑迷にMicrosoft社を信奉するWindows信者にもあらずして、硬直した企業、組織に属しもせず、 頑固に現状を維持したい迷信気質でもありませんから、頑なにWindowsを継続する義務も必要もありません。 返って上記したInternet Explorerの唯我独尊仕様に辟易していた身でもあります。 コンピュータの肝となるべき基本ソフトウェアが1社に寡占されるのは従って忌むべき事態でもあります。 正しく競争原理の働いて、1社の都合の下に標準が定められない状況こそが望む処です。

腐ってもMicrosoft Windowsとあらば其のシェアは今以て圧倒的なのは間違いありません。 此の状況に惹起された様々な問題を鑑み、他に競合となる基本ソフトウェアが育って欲しくもあるものです。 従って真に僅かながらも、MacBook Airの選定は競合OSの成長を促し、 正常な競争状態を以て利用者の利便が図られるべき状況を後押しするものと考えます。 極小ながらも社会状況向上を目指した今回の選択でもありました。

クラウド環境の普及

此処迄は謂わば外部的な要因とも出来ましょう。 此処からは少し内部的な要因に振ってみれば、 先ず基本ソフトウェアの転向は大きな環境変化となって従来の環境が継承出来ない点が挙げられるものと思われます。 しかし此の点については今や大きく環境自体が変わってしまいました。 所謂 クラウド です。

パーソナルコンピューティング端末が凡そインターネットに繋がり、其れが当たり前となって、 遂にはシステムからデータからアプリケーション迄、コンピュータ端末の中身はごっそり雲の向こう側に移り、 宛ら昔の シンクライアントThin Client) の概念を世の中全体に広義で以て実現したかの如くあります。 Windows機、Macintosh機、Linux機、問わず手元には必要最小限のシステムで以て 世の中に拡散したリソースを一点に集約する為の機能が主たるものとなれば、 其々から其々への移行の敷居は下がる理屈でしょう。

MacBook Air Mid 2013(11インチ)於コメダ珈琲

一度クラウドを利用すれば又データの移行も実に簡便なるものとなりましょう。 実際クラウドを使い付ければ今回EeePCの塩梅が悪くなり遂には息絶えるとも何も慌てる必要は有りませんでした。 全ては雲の向こうに有るからです。 端末を例え基本ソフトウェアごと交換しようとも、 予て利用せしアカウントに接続して同期を取るのみです。

此の時与って力のあるのがクラウド型ソフトウェアの Dropbox 及び Google Chrome でしょう。 前者に於いてはWindows機で使い付けたフォルダ構造が、 後者に於いてはブックマークは言うに及ばず、メール環境やスケジューラー、人に依ってはドキュメント迄が、 其の侭Macintosh機上に細大漏らさず再現されるでしょう。

更にはプロプラエタリ的従来型アプリケーションに於いてもサブスクリプション制の普及し始め、 本ブログにもつい先日2013年12月2日にAdobe社の Photoshop CC について Photoshop写真業界向けプログラムを契約してみた なる記事をものした処です。 因みに此方も商品名にクラウドを冠する程、クラウドを意識した製品となっているのは世相の反映と言えるでしょう。

操作性

上の コスト の項目に記したのはコンピュータ関連ハードウェアがコモディティー化する中に在って Apple社唯一人が充分以上の利益率を内包せしめているのは本ブログにも2012年4月25日に記事 ジョブズ亡きアップル社注目の1~3月期四半期決算、驚異の粗利率 で言及していました。

Apple社が此の驚異的利益率を維持しながらも価格的競争力を有するのは コモディティー化したCPUなどのハードウェアの採用転換にもあるでしょうし、 オープンソースの採用にもあるでしょう。 其の誕生から独自路線を歩んだMacintoshも表面上の GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)こそ如何にもMacらしくあれ、OSがX(10)となって以来、 基本ソフトウェアは其のコア部分をBSD UNIXが担っているのです。

さてこそWindowsとて其の誕生時はMS-DOSの上で走り、 其のMS-DOSの操作系はUNIXライクで、 即ち今やMacと同根と言っても良いでしょう。 またWindowsがGUI環境下に於いてはMacintoshの影響下にあるのは巷間良く言われるのを耳にしますし、 此れも論議の喧しい処ではありますが共にゼロックス(XEROX)社の パロアルト研究所 (Palo Alto Research Center、PARC)の研究成果に負う処が大きいのは確かな処で、 詰まりは相似形と称して差し支えなくあるのに異論は少ないでしょう、 WindowsからMacへ移行して天地が引っ繰り返る程の違いが有るくらい操作に戸惑うこともない筈で、 一々実例も挙げませんが実際其れ程変わるものではありませんし、 返って共通点の多さに驚くくらいのものかも知れません。

同時にインターネットが最早社会的インフラとなった時代には 特にITに携わる向きにはサーバーを弄る機会も増えれば 現在主流のサーバーOSであるLinuxに近い操作性を其のコア部分に有し、 ターミナルにて突っ込んだ操作をする向き程、 Macintoshを選択する強い動機になりもするでしょう。

Apple社エコシステムの充実

最後にして所謂内部的に分類されながら最も強い動機に挙げられるのは此れかも知れません。 本ブログにも2013年11月18日には記事 ドコモでガラケーからiPhone5sに機種変更した5つの理由 にて常用する携帯電話を iPhone に転じた旨ものしましたが、初代モデルの iPad も保有する時、其れ等が皆有機的に連携を取る、 Apple社の生態系に身を委ねるのはなかなかに快適なものです。

iCloudを以てデータ的に繋がり、iTunesにて音楽は勿論、 iPhoneで写真を撮れば直ぐにもiPadやMacに共有され、 其れはアプリのデータやパスワードにも及ぶのはApple IDを介してのこと、 最早当然の如く享受される利便とも考えられます。

加えてアイコンなども同様の意匠が用いられるのはソフトウェアの操作性にも及び、 デスクトップからモバイルに持ち替えて迷うことも無い様な仕掛けが 其の他、随所に施されているのが使い込む程に感じられるでしょう。

Microsoft社のWindows8が拙速に事を運んでしくじる其の遥か以前に、 其の危険性をApple社が弁えていたのは偏に最初に新たなる地平へと踏み出し 一望し得た先駆者だからに違いありません。 追随者には先駆者の背に隠れて見えない其の大事な前景が見えている筈です。

WindowsからMacに移行した理由まとめ

以上、改めて最後にWindowsからMacに移行した理由をまとめれば以下の如くなりました。 自らに説得力を有す可也の理由が挙げられれば移行も已む無しと言った感が有ります。

  • Windows XPサポートの終了
  • 失敗の色濃いWindows8
  • Ultrabook機種選定の煩わしさ
  • 情報を齎すコアユーザーの存在
  • コスト
  • 競合OSの育成促進
  • クラウド環境の普及
  • 操作性
  • Apple社エコシステムの充実

既にトラックパッドのスワイプ方向に馴れつつあっては Apple社の生態系に絡め取られないか懸念を感じる程ですが、 唯、現状を踏まえて此処一、二年は其れも又一興ではないかとは考えています。

参考URL(※)
  1. 現在では ホームページ作成浜松Tips は本ブログ( Acenumber Technical Issues )に統一しました。
  2. Microsoft、次期CEO決定を来年に持ち越し(ITmediaエンタープライズ:2013年12月18日)