Google Gearsについてはネットで屡目にしていたものの、 どうした拍子か、Google Docsとこんがらがって捉えてしまい、 Microsoft Officeに相当するものがGoogle Gearsで、 Microsoft Office Wordに相当するものがGoogle Gears Docs、 抔と、Google Docs内でSpreadsheetを常用しているにも関わらず、 自分は既にGoogle Gearsを利用しているのだと思い込んだのでした。
処が不図気が向いて書肆にて立ち読んでみれば然に非ず、 白石俊平氏の手になる当書籍冒頭を引用すれば、
Google Gears(以下、Gearsと略します)のコンセプトとは一体なんなのでしょう。 それは、「Webアプリケーションをオフラインでも動作させる」というものです。という実に重要な示唆を含むものだったのです。
例えばこの記事をご覧の貴方がブロガーであれば、 ブログもWebアプリケーションですから無関係ではない筈です。
ネットワークの通じない鄙びた山奥の秘湯でブログを更新すれば、 自分のパソコンの中だけではブログに新記事が搭載されています。
此処で一度人里に降り立ちネットワークに繋がれば、 忽ちの内に貴方のパソコン内のデータとWebアプリケーション・サーバーとが同期を取って、 インターネットに公開されると云う寸法です。 またこの仕組みを実際に利用するにはAjaxによる実装が必須になるとのことですので ブログの提供元は可也大変な思いをされるかも知れませんが、 ユーザーである貴方は画面遷移を伴わない、 基本的にローカルデータの操作になる為応答時間が向上する抔、 使い勝手が良くなる許ですので、全く問題はないでしょう。
ただ想像力が貧困な私には例えそれが、 壮大なる宇宙ステーションであろうと、 忙しいエグゼクティブが利用する旅客機やプライベートジェットであろうと、 山奥の鄙びた秘湯であろうともですが、 どうしてもナローバンド対策や、 ネットワーク環境の欠如対策しか想起出来ず、 このコンセプトが普及すれば果たして、 どの様な展開があり、どの様な利益があり、 そして、どの様なサービスが創造され得るのか、思いも付かずして、 やはり此処はIT産業のトップランナーGoogleのことですので、 もっと何か途方も知れない計画の実現の為に、 当インフラが必要になったと云うことなのかも知れません。
そんな様々思い巡らせ乍、導入部のみ読んでみたのですが、 以降の実践を伴う章は、落ち着いて読む時間の取れない為に、当書籍も不本意乍先日のアーティクル Ruby on Railのバージョン でご紹介の 7日でマスターRuby on Railsで作るWebアプリケ―2.0対応 同様、積読になりそうな情勢が少し悲しかったりします。