マイクロソフト社が特許によるAndroid包囲網を布く

フリー写真素材足成から「特許庁」 本記事タイトルにはAndroid(アンドロイド)包囲網としてありますが、 マイクロソフト社の攻撃先はそれだけにあらず、 Google社製ブラウザChrome(クローム)の基本ソフトウェアへの転換を施された ChromOS(クロームオーエス) をも含みます。 詰まりこれはマイクロソフト社対Android陣営ではなく、 マイクロソフト社Google、と言う構図が成り立ちます。 Google陣営にある友軍を自陣に引き込む、 若しくは少なくとも中立状態に後退させる戦術となります。

その正しく嚆矢となったのは…

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ITpro2010年4月30日の記事 MicrosoftがHTCと特許ライセンス契約を締結、Android端末での特許使用を許可 に配信せらる報です。 ここでのAndroid陣営は台湾のスマートフォンメーカー HTC です。 複雑に入り組む特許関係ですが、 スマートフォンにあっては唯に一社のOS(基本ソフトウェア)では その機能を満たし切れないのでしょう、 Google社のOS、AndroidやChromeOSもその一面を持っているのだと思います。 その間隙を多くの特許を所有するマイクロソフト社がついているのだと思います。 アップル社の名前も同様に挙がっていますが、 これはマイクロソフト社のカードの一枚、餌に過ぎないでしょう。

続く報は同ITpro2011年7月6日の記事 Microsoft、Android端末に関する特許ライセンス契約、2週間で4件目 で齎されます。 ここに挙げられる企業名は

  1. 米General Dynamics Itronix:2010年6月28日
  2. 米Velocity Micro:2010年6月29日
  3. オンキヨー:2010年6月30日
  4. 台湾Wistron:2010年7月5日
の四社です。 此処で初めてChromeOSの名が出て対Google色が鮮明になります。

一年間ほど水面下に雌伏した次なるは2011年9月9日の同ITpro記事 Microsoft、AcerなどAndroid端末ベンダー2社と特許ライセンス締結 にある如くマイクロソフト社は2011年9月8日に

  1. 台湾Acer
  2. 米ViewSonic
の両社の同意を取り付けました。 そして同ITproに同月29日 Microsoft、「Android」端末対象にSamsungとも特許ライセンス契約 と愈々大物韓国の Samsung Electronics(サムソン)社 とクロスライセンス契約締結の発表となります。 この契約はThe Wall Street Journalも Microsoft-Samsung Deal Strikes a Blow at Google (マイクロソフト・サムソン連合Googleに痛烈な一撃を加える) と伝えています。

そして一昨日は日経新聞2011年10月14日の記事 マイクロソフト、Android端末で台湾ベンダーと特許ライセンス契約 にあるのは2011年10月13日に 台湾Quanta Computerと特許ライセンス契約を締結したとの報で、 一連の流れに沿うものです。 同記事ではChromeOSを対象に含むものが

  1. 台湾Wistron
  2. 米ViewSonic
  3. 台湾Quanta
の三社との契約であることも伝えてくれています。

株式時価総額においてアップル社の後塵を拝したとは言え、 未だ Google社とは財務的に互角以上の戦いの出来るマイクロソフト社、 穿った見方をすれば、極く極く小額のライセンス料、 もっと言えば特許使用料として貰ったと称して無料で使用を許可することも可能でしょう。 これによりAndroid端末は総てマイクロソフトの特許を使用しているとなれば、 如何に世論を始め行政筋、司法筋等に影響を与えるかは自ずと明らかとなります。 正しく東照神君の大阪城の外堀を埋める如き戦略と言えます。 これに対する思惑が Googleがモトローラ・モビリティを買収 (本ブログ2011年8月16日記事) に言及した2011年8月15日の買収劇には有ったのかも知れません。

しかし…です。 特許戦争は両社の本分ではないでしょう。 企業体として大きくなれば政治的配慮は不可欠ですが、 それに依り生まれ出ずる技術のある筈がありません。 ソフトウェアに本分を置く両社の値財に掛ける意気込みは分かりますが、 社内リソースを其方にばかり割かれるのは出来れ得れば避けるべきだと考えます。 そしてまた、 スマートフォンに於いてはその間にアップル社はどんどん先を走る気もします。 本当は協力し合わなければいけない間柄かも知れぬマイクロソフト社とGoogle社が 揉め合っている暇はないことは確かです。 果たして、 死せる孔明ならぬ、 スティーブ・ジョブズ 氏は 生ける仲達ならぬ、マイクロソフト社とGoogle社を走らせる計画迄立てていたのでしょうか。

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