Facebookページのファン数による効果のデータとアクセスアップ

オンラインIT系ニュースサイトTechCrunchに Josh Constine氏による記事の邦訳が 2011年11月15日付けで FacebookページのCTRは0.14%、ファン1000人に当たり1クリック として配信されています。 当該記事には2011年10月中に5500以上のFacebookページに 掲載された8万4000件のリンクに於いてのクリックに基づいたデータが EdgeRank Chekcer から提供されているのに対しての批評がなされています。

グラフも下に引用するものが掲載されているのですが…

スポンサーリンク

本文の内容との整合性が些か取れないような印象があります。 グラフの表す処のデータは

  1. Avg(Shares/Fans):青棒
  2. Avg(Clicks/Fans):赤棒
をパラメータに、横軸にFacebookページの擁するファン数でセグメントし、 縦軸に百分率を示す棒グラフです。 パラメータ1番の青棒グラフは本文内に言及されている数値の一つであるとすれば CTRを示しているものと思われます。 即ちFacebookページが投稿した誘導リンク含む記事がファンのニュースフィードに表示される回数に対して、 その誘導リンクがクリックされた割合を示すものと思われます。 パラメータ2番の赤棒グラフは誘導リンク一つに対して、 ファン全体の内クリックしたファンの割合を示すものと思われます。 すると両者が縦軸を共有する時、一人で幾つもの誘導リンクをクリックするファンがいる筈ですから、 青棒と赤棒は逆転されねばなりません。 若しかしたら縦軸は共有されず右縦軸の記載漏れかもしれませんし、 基本的にパラメータ1番青棒はCTRではなく、 単位の(Shares/Fans)を見る通り誘導リンクを含む記事をシェアしてくれたファンの割合かも知れず、 となれば本文にその内容の記載はないことになります。 孰れにせよ、ファン数が多いほど誘導リンクは共有若しくはクリックされずらいことが 視覚的に表現されたグラフ程度の見ておけば良いのかも知れません。

上記の理由で分かり易さの為に本文に掲載されるデータを表に纏めてみたいと思います。

Facebookページのニュースフィードに載ったリンクの効果表

ファン数1000人以下10万人以上
クリック率0.35%0.14%
1クリックを得るのに
必要なインプレッション数
280715
ファン1人あたり
のクリック数
0.00236
(約424人に1クリック)
0.00093
(約1000人に1人)
グラフと異なり本文には10万オーバーと1000以下のファン数のFacebookページのデータしか有りません。 上の表の行に於ける比率を見ると上から約3倍、1/3倍、2.5倍となっており、 グラフに於いて最左部と最右部でそのような比率となっているデータは見当たりませんので 此処い等辺りも些か整合性が心許無い部分でもあります。

記事中には上の表中のデータとFacebook広告のCTR約0.05%、 Webtrendsによるディスプレイ広告の平均CTR 0.1%と比較して Facebookページに載せたリンクは効果があると位置付けますが これは少々穿った見方が必要になるでしょう。 グラフではっきりする様にファン数の規模でセグメントが異なることが分かるように、 比較対象が適切でないと思われるからです。 統計に於いては極めて的確にセグメント化しなければ そこから得られるデータは真実を歪曲することになり兼ねません。 リテラリー・ダイジェスト誌が民主党フランクリン・ルーズベルト候補と、 共和党のアルフレッド・ランドン候補の一騎打ちの予想に関して、 230万人ものデータを採取したにも関わらず 自動車保有者と電話利用者の名簿を用いてしまったことで予想を外した如くです。

飽く迄本ブログ運営者の印象ですが、 このデータで見た限り総じてFacebookの於けるCTRは インターネット広告の一般的な数値にそれ程劣りはしないものの、 取り立てて優れている訳でもない、と言った処でしょうか。

本データを見た場合一つの仮説としては、 ファン獲得のコストを無視した上での話しですが、 Facebookページの投稿したリンクは 10万人以上のファンを擁する大規模ページであれば 巨大トラフィックを有するポータルサイト例えばYahooのディスプレイ広告、 又はFacebook広告と似た様な特質を持ち、 1000人以下の弱小ページでは(コスト無視にしても多分に語弊は有りますが)、 アドワーズ広告と似た様な特性を持つのだと考えます。 しかし飽く迄もアドワーズに比する場合は正真正銘のファンを獲得した際のお話で、 お互いにファンページにいいね、したり、 お願いして無理矢理にファン数に組み込んだりした数値ではお話にならないことを 重々ご承知おきいただきたく思います。

もう一つ考えられるのは これは前者とは逆の意味、 1000人以下のファンの弱小Facebookページでは お互いにいいねを交換している数が占める割合が大きいのではないかと言うことです。 これであれば感覚的に把握し易いとは思うのですが、 但しこれは100人以下の弱小中でも更に零細Facebookページに見られる傾向で 1000人に近付く規模ではなかなか難しいことでもありますので、 今回のデータに於いては余り合致しない例解かも知れません。

孰れにせよ1000人以下のファンの弱小Facebookページでも それなりの効果が有ることを本データは示しているとは思いますが、 確定的な裏付けが取れるようなデータの採取法とは少々言い難い様な気もします。 ファン数100人以下の極小ページでは 更に異なるセグメントに属するかも知れないことを考慮する必要があるからです。 広告効果に関しては有態に言えば、 ボリュームを大きく取れば大数の法則に依って インターネット上の広告ではクリック誘導効果は何処でもそれ程 変わりの無い値に収斂するとでも言える身も蓋もない無い結論に帰結するのでしょう。

しかし今回の紹介リンク先記事にはもう一つ読み取れる事案が含まれていると考えます。 それはFacebook活用に関して常識的な認識が覗える記事でもあるということです。 Facebookページを保有する主要目的の一つはWebへの誘導です。 Facebookページを作成するのが事業所にしろ、個人にしろ、 その目的は自己運営サイト、ホームページでありブログへの誘導であると言うことです。 記事では ウェブへの誘導は、Facebookへの投資を回収するための主要な手段である とまで断言しています。 だからこそEdgeRank Chekcerデータがマーケティングデータとして有用であると言う主張となる寸法です。 畢竟、Facebookにも期待されることは自分のWebサイトへのトラフィックを齎してくれるかどうか、 ということになります。

これは実は昔からインターネットを支配する構図でもあります。 最初に大きな成功を収めたのはYahooでした。 そして次代をGoogleが担っています。 その後釜をFacebookが狙っている構図が浮き上がってきます。 そしてこれ等をポータルサイトと呼びましょう、 ポータルサイトに独自Webサイトを運営する人々は自分のサイトへのトラフィックを望んでいるのです。

Webサイト、ホームページは作ればお終いとなるのは業者だけで、 運営者は閲覧者に先ずは見て貰わなければ始まらない、 ホームページを作った意味が無い訳です。 従ってトラフィックの増加、アクセスアップを望むのは当然です。 その要請を歴代のポータルサイトは満たして来たことが 覇権を握った一つの主要因とも言えるのでしょう。

スポンサーリンク