Googleのインターネットサービスは検索エンジンから始まり、 その大きなデータを扱う性質上からも、無料のサービスであることからも、 ベータ版で公開後に改善が図られている方針からも 割りとアバウトに提供されているものも屡見受けられます。 先日10月の下旬にはブログシステムのBloggerに於いてアクセス解析の役割をする 統計 機能に支障を来し、数日間解析データが見られない状態が続き、 半日のアクセスデータは全く失われました。 それでもブログの本文たるデータは其の間も安定してサービスが供給されていたのは Googleの名誉のために此処には書き置きましょう。
Feedburnerデータに見られた不安定感
データは失われはしないものの、 一時的に出力不可能になって状態を呈したのが本ブログの2012年9月22日に記事 Feedburner利用者は今後の代替を考慮する必要性高し にしたFeedburnerの 購読者数 でした。 APIについてはサービス提供が打ち切られる発表がなされていた折も折でしたので、 それに連動してFeedburnerサービス自体が提供停止される懸念が発生し、 従って代替サービスを考慮する必要の可能性の高い旨、記事にしたのでした。
但しその後2~3日で購読者数のデータ閲覧機能は復活し、 その間のデータも失われはしなかったのも此処に記し置きます。 またFeedburnerサービスの停止も今の処、Googleとしての言及は無く 暫くは心配は無用となったようです。 基本的にはGoogleのサービスの停止に於いては、 一定の猶予期間が設けられると思っていて良いでしょう。
Feedburnerから失われる機能
以上、サービス全体の継続については一安心した処で本題です。
本ブログ9月22日の記事にはFeedburnerサービスで提供されている機能を列挙しましたが、 其の中の一つに 広告配信機能 が有りました。 これはGoogleの広告配信サービスであるAdsenseで提供される広告を RSSフィードに挿入出来る機能を提供するものです。 Feedburnerを一旦通せば即ち広告配信機能を有しないブログシステムも使用していても 購読者のRSSリーダーに広告を配信出来るようになるのです。
しかしこの機能が停止される旨、今回Googleから正式に告知されました。 その予兆は既に今夏にあり、Feedburner管理画面に表示されていました。 そのスクリーンショットが本記事冒頭右の図になります。 このリンク先は遠からず削除されるものとなると思われますのでリンクしませんが Googleが今回停止される機能についての公式の情報を配信するためのブログ AdSense for Feeds であり、そのブログには以降配信がなされない旨、 Saying goodbye to the AdSense for Feeds blog なる記事に記載されるものです。
サービス停止の正式告知
さてフィード広告配信機能停止の告知は利用者にメールで齎されました。 本ブログ運営者には2012年10月24日に フィード向け AdSense 終了のお知らせ なる件名でGoogleからメールが届き、 来月12月3日を以てサービス停止の旨、知らされました。
更にはFeedburner自体の停止騒動もあったのを気遣うように続けて、 FeedBurner URLは引き続き利用可能な旨、記されています。 即ちFeedburner本来の機能とも言えるRSSフィードURL統合機能は継続提供されますから、 特別な措置の必要がない旨、念押ししてもいます。
Bloggerに於ける告知表示
実は本ブログ2012年6月5日の記事 GoogleのブログシステムBloggerとFeedBurnerの連携が便利 に記したようにFeedburnerもBloggerもGoogleのサービスで その連携は自動的に行われ便利なものでした。 その連携機能にはFeedburnerに於ける広告配信機能も含まれていたのです。 そして今回、必然的にBloggerのRSSフィードに自動に配信される広告機能も 12月3日を以て停止されるのです。 それを知らせる表示がBlogger管理画面に表示されており、 スクリーンショットが下の図になります。
上の図のハイライト部分には
フィード向けAdSense終了の意味
着々とそのサービス停止に向け手の打たれるFeedburner広告配信機能ですが、 この件に関しては余りネット上にも騒ぎになる様子も見られません。 Feedburner自体が廃止されるとなれば大騒ぎになるのは勿論、 APIの提供が停止になるのについても結構な騒動となりましたが、 広告配信機能の廃止に付いては殆んどが無反応に近いもので その影響の小ささが覗えるものとなっています。
一連の経過を見れば、今回の広告配信機能の停止が Feedburner自体の廃止への一石であると穿って見れないものでもありません。 しかし極く極く普通に考えれば、 Feedburnerに於ける広告配信機能は余り効果的ではない、 即ちGoogleに利益を齎していない、とした方が自然でしょう。 広告費用はGoogleとコンテンツ配信者で決められた分配になりますから、 Googleに利益がないと言うのはブログ運営者に利益がないのと同義です。 従って広告配信機能の停止が告知されてなお数日経っても目立った反応も無く打ち過ぎると言った塩梅です。 利益の出ない部門にシステム的な負担、開発及びメンテナンスの負担は掛けられない、 と言った部門的ではありますが同時に経営的な判断が働いたようです。
以上を以てすれば RSSリーダーでブログ記事を読む人々は凡そ広告をクリックする可能性が低い と言う命題が導き出せる結果になります。 実は此れは常々その筋の人々には言われていることでもあり、 今回のGoogleの施策が裏付けとなったとも言えるでしょう。
ブログの運営に活かす
ブログに限らずWebサイト運営には、 計画を立て(Plan)、実践し(Do)、検証し(Check)、改善する(Action)と言うループを回すことが必要です。 所謂PDCAサイクルを回す、と言う手法で 作りっ放しのホームページが駄目出しをされる所以です。
その際にはどんな人々が自分のブログなりホームページなりを読んでいるのか推し量る必要があり、 更にはそれがどの様な行動を取る人々なのか推測する必要があります。 この読者に対し、PDCAサイクルを回して反応の取れるようにWebサイトを改善して行く必要があります。 例えば今回の事案で言えば正しくGoogleはフィード購読者は広告クリックを期待出来ないと判断、 対応システムを廃止する方向に舵を切った訳で、実に妥当な判断だと思います。
Googleの様にフィード購読者向けサービスを打ち切る方向も有るでしょう。 しかしフィード購読者は若しかしたらソーシャルメディアを利用して 配信コンテンツを拡散してくれるのかも知れない、と仮説を立てれば この類の人々向けコンテンツの提供を迂闊に切ってしまっても問題が有ります。 今回の事案は或る程度の纏まりとしての人々がどのような行動を取る傾向にあるかが 統合的単体のものとして考えられることが明瞭になったとも言えます。 この考えを以て、ブログやホームページの運用に活かせば 自ずとそれは有用なものへと改善されて行くと容易に推測されます。