外出時には手放せなくなったNEC製モバイルルータ端末Aterm WM3800R の有機ELディスプレイに何やらいつもと異なる表示がされました。 右の写真に見える 新プログラム公開中 と言う一文です。 此れがWM-Rシリーズでは 3500R でも 3600R でも屡本ブログに扱う処となった ファームウェア・アップデート のWM3800R流のお知らせになります。
現在のバージョンの確認
バージョンアップのお知らせ、とは言いますが、では只今現在のバージョンはどうなっているでしょう。 確認してみました。 以前の機種では新機種WM3800Rの様な情報表示のディスプレイを有しない為 バージョンの確認にはモバイルルータ端末に繋いだPCなどからブラウザで管理画面に繋ぐ必要がありました。 勿論有機ELディスプレイを備えた新機種では其の必要はありません。 電源ボタンと並ぶ SET ボタンを押す度に変わる情報表示の一つがバージョンであり、其れは 1.0.0 でした。 如何にも登場したばかりの新機種を使い始めたばかりのバージョンです。
ファームウェアバージョンアップ手順
WM3800Rのファームウェアのバージョンアップの方法は以下の3種類が用意されています。
- SETボタンによるバージョンアップ手順
- オンラインバージョンアップ手順
- 手動によるバージョンアップ手順
今回は中にも最初の SET ボタンによるバージョンアップ手順を採用します。 此れは端末のディスプレイに 新プログラム公開中です と表示されている場合に有効な方法で、 パソコンとの接続が要らずルータ端末単体でのバージョンアップが可能となります。 其の方法は以下のNEC社の用意したWebページに記されています。
SETボタン(らくらくスタートボタン)によるファームウェアバージョンアップ手順基本的に此の手順に沿いバージョンアップを行い、 途中で実際に行ってみた印象などを添えることにします。
有機ELディスプレイの表示
省電力の為にWM3800Rでは有機ELディスプレイは点きっ放しにはなっておらず 一定時間が経てば消えるように出来ています。 ファームウェアバージョンアップの際には基本的にはディスプレイは点きっ放しになりますが、 最初消えているものを点けるに SETボタンを押すのはAterm WM-Rシリーズに受け継がれる操作性です。
点けて更にSETボタンを押せば表示が変わります。 右の写真のように ファームウェア更新する と表示されるまで何回かSETボタンを押します。
一番の鬼門、SETボタン長(2秒)押し
最初にして最も戸惑ったのがSETボタンの長押しでした。 一応NECは2秒と記していますが、毎回のことで此の長さが如何にもアテにならないのは同じで、 WM-Rシリーズの伝統として敢えて残しているのか、と皮肉の一つも言いたくなります。 説明にはディスプレイに Download中 と表示されたら放す、とありますが、 ならば2秒と記さずとも当該表示に切り替わる迄SETボタンを押し続ける、 切り替わるのは凡そ2秒ほど経ったからである、とでも記して貰いたいものです。
飽く迄印象として残っているだけであることはお断りして、 実は此の表示に切り替わる前にSETボタンから指を離してしまった感覚があります。 そして上の事柄を不満に思いながら再度長押ししようとしたら 表示が切り替わった印象があるのです。 此処等辺が何分リアルタイムで進行する部分にて、 後から考えると、と言う様な些か曖昧な記述をご寛恕願いたく、 しかしこの様な曖昧さを感じさせる様な操作性は残して欲しくありませんでした。 以前の機種、WM3500Rでは2011年4月22日の記事に つまようじを用いたRESETスイッチを押す時間は微妙な感じ と、またWM3600Rでは2012年5月8日の記事で 此処が一番緊張する部分で、兎に角、1秒指定された感覚が判然としない上に明確なフィードバックも無く とぼやいた処です。
WM3600Rの2012年5月8日の記事に上の箇所に引き続き 更に悪いことには長押しが過ぎると POWERランプが赤点滅になり初期化準備状態になってしまう としましたが、其処は流石にWM3800Rは改善されていて長押しが過ぎて問題になりはしないようですから、 基本的にはディスプレイの表示が Download中 と切り替わるまでSETボタンを押す、として操作すれば良いものかも知れせん。 此処は次回のファームウェアアップデートの宿題としましょう。
ただし今回、表示が変わる前に指を離してしまった(感覚はある)けれど、 最終的に問題なかったのも確かです。 表示は上の写真のように確り Download中 に切り替わってくれました。
パワーランプの橙色点灯とその際のディスプレイ表示
此れもWM-Rシリーズ伝統的、 厄介な部分を抜ければ後はなるべく手を出さず、 端末の好きに自由進捗するのを見守るだけです。
上で Download中 と表示の切り替わったのは勿論ファームウェアのダウンロードでしょう、 其れが恐らく端末の内部的に終了したのでしょう、表示は 更新中です 電源OFF禁止 に自動的に切り替わり、パワーランプは緑色から橙色の点灯に変化します。 それば下の写真です。
ただ此処でも些か見ている者を戸惑わせる動きをWM3800Rは見せたように思います。 表示の切替やパワーランプの色の変化がスムースなものではなく 何となく引っ掛かりを感じさせるものでした。 勿論、どう感じても此処は指示通り電源OFFは勿論、 端末に触ることすら避けた方が宜しいでしょう。
WM3800R再起動
バージョンアップが上手く運べばWM3800Rは自動的に再起動します。 その際ディスプレイには 再起動します と表示されており、下が其の様子を写した写真です。
NECの公式ページには、 再起動中はディスプレイに其の文言が表示され、 パワーランプが緑点灯に変わればバージョンアップは完了の旨、記されますが、 此処等辺の流れもどうにも前後して思えるのは上の写真に文言と同時に パワーランプは既に緑色に点灯しているからでした。
ともあれ端末の自動的に処理を進めるのを見守るしか術がないのですから、 ちょっとした違和感は感じつつもWM3800R自身に任せるしかなく、 どうやら期待に応えてバージョンアップを首尾良く適用しもしたようです。
WM3800R立ち上げ
再起動が掛かれば即ち此の時点でバージョンアップは完了しているのでした。 自動的に掛かる再起動からはいつものWM3800Rを使用開始するのと同じ段取りで見慣れた風景です。 下の写真は其の時の表示のお馴染み Please Wait > になります。
此の作業は出先で行いましたが、 何も手元に無い状況でも何も問題なく進捗し、 再起動が掛かったWM3800Rはいつものように機能し、 自動的に手元のノートPCをプロバイダに接続し インターネットの世界へ誘ってくれました。
ファームウェアバージョンの確認
では本当にファームウェアアップデートは完了したのか、 実際にバージョン番号を見て確認します。 其れには冒頭の 現在のバージョンの確認 と同じくSETボタンをバージョン番号が表示されるまで何回か押します。 其処で表示されたのが下の写真です。
バージョンは 1.1.0 と表示されNEC社の用意したWebページ SETボタン(らくらくスタートボタン)によるファームウェアバージョンアップ手順 のバージョンと整合します。
更にWM3800Rと接続したノートPCの管理画面から確認したバージョン番号が 下の図に示すもので、勿論此方も 1.1.0 となっています。
ファームウェアバージョン1.1.0の更新内容
今回のファームウェアバージョンアップが如何なる為に実施されたのか、 其の内容がNECの公式ページ Aterm WM3800R ソフトウェアダウンロード に掲載されていますので以下に引用します。
- 操作性の改善
リモート起動のON/OFF設定を本商品のディスプレイメニューから操作できるようにしました。 - 省電力機能の強化
- パワーセーブ通信機能
Wi-Fi通信の省電力強化により、連続動作時間を長くすることができます。
約8時間(初期値)→約10時間
(クイック設定Webで機能ON/OFF設定)
<注意事項>- 無線LANのセカンダリSSIDは使用不可となります。
- Wi-Fi通信の反応が遅くなる場合があります。
- 切り忘れ防止機能 60分動作後、自動的に休止状態へ移行。 (クイック設定Webで機能ON/OFF設定)
- パワーセーブ通信機能
- 不具合の改善
Mac OSでUSB通信をご使用のとき、WM3800Rが再起動することがある件に対処しました。
スマートフォンと連動するなどしている訳ではないのでリモート起動の操作性は現在必要ありませんし、 パワーセーブで連続動作時間が2時間も増すのは有り難いのですが、 注意事項にある様なセカンダリSSIDが使えなくなったり、反応が遅くなるケースもあるのでは 些か使用が躊躇われます。 不具合の改善ではMacで使用する機会も今の処ありませんから、 今回のバージョンアップでは恩恵は余り受けられませんでしたが、 何某か役に立つ折もあるでしょうし、安心の為にも好いでしょう。
ただNECの公式ページにはファームウェア1.1.0の配布開始が6月17日とされており、 端末に其の告知が表示されたのは8月も末になってからですから2箇月のタイムラグがあり、 此の遅延に関しては前機種から相変わらずで、 此の伝統的でも悪い方面のものは改善が望まれます。
ファームウェアバージョン1.1.0アップデート時の感想
今回のアップデートを実施してみて従来機種との比較も考慮して記せば、 先ずは終始安定している感じが心強いように思えました。 此れは操作が簡略化されているのが大きいかと思います。 上記をザックリ纏まれば ディスプレイの表示を確認してSETボタンを長押しして後は待つだけと言う、 実に簡単なもので多少の引っ掛かりも実際は其れ程気になるものでもありません。
従来機種の利用者であれば何か大きな材料を感じたのではないでしょうか。 爪楊枝 が要らなくなったのです。 実は今機種からバージョンアップでRESETスイッチを用いることなくなりました。 如何にも頼りなかった小さな孔に細い棒を、即ち 爪楊枝を差し込む操作が要らなくなったのは有り難いですし、 矢張り此の操作には問題点も多いと開発陣は認識していたのではないでしょうか。 若しかしたら本ブログなどのCGM(Consumer Generated Media)、即ち 消費者が発信するメディアなどを通じて利用者の声が届いているのかも知れません。
又本記事の写真にお気付きの向きもあるでしょう、 今回のバージョンアップデート操作は電波が弱くアンテナ1本の場所で実行しました。 結果、問題は有りませんでしたがしかし、勿論NECは電波の充分な場所、 最低アンテナ3本表示される場所を推奨していますので、お勧めはしません。 本ブログ運営者と同じくよっぽどセッカチでイラチの方は個人責任で行うべきでしょう。
今回ディスプレイに通知があってファームウェアバージョンアップ操作に 心して掛かったものの、拍子抜けする程簡単に作業は終了しました。 機種が新しくなる毎に着実に進化しているNECのモバイルWiMAXルータ端末は バージョンアップの操作性に関しても其の例に漏れなかったようです。