ビットコイン2013年末まとめ

日本国の普通のコイン

2013年最後の記事とて今年後半俄かに注目を集めた ビットコインBitcoin) を取り上げ、霜月から師走に掛けての2箇月程の関連記事をまとめ度思います。

ビットコインは一般には余り話題に上りはしませんがIT系の今年最も大きなトピックの一つとして間違いないでしょう。 なんとなれば既に米国や中国などの大国が国家としての検討課題に挙げ、 欧州にも発展途上国にも存在感を示してもいる其の通貨は 実にオープンソースにしてピアツーピアと言う実に情報技術的な手法上に構築されているのでした。

現時点でほぼ一般には知られることなく殆ど遣り取りもされはしませんが、 IT専門家や経済学者、投機筋には話題の中心となるのも屢々で、 如何に流通する貨幣価値が担保され得るのかをも顧みさせ、 貨幣経済の根本についても考えさせられるものとなっています。

ビットコイン実体化

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一体ビットコインなる未だ実験的とも目されるものが耳目を集めたには 矢張り概念のみに留まらず実体を持ち始めたに尽きるでしょう。 即ち投機筋が色めき立つ事態であり、国家が無視出来ない事態です。 其れが上手く説明されているのが以下の記事です。

2009年に登場したビットコインはIT系記事に主に取り上げられるに過ぎなかったもので、 本記事に敢えて例外的に2011年の記事

を取り上げれば、或る程度の金銭的価値を以て不正な手段が用いられてはいるものの、 今以上に海のものとも山のものともつかぬ様子が伝わります。

しかし軈て中国やキプロスで貨幣価値を以て遣り取りされ、 2013年11月に対米ドルレートが急騰しては米国上院公聴会も開催されるのは、 孰れの国家の管理も行き届かず闇ルート取引に活用され易い側面も窺えます。

ビットコインとは?まとめ記事の多発・乱発

ニュースバリューを以てビットコインとは如何なるものかの説明を試みる記事が雨後の筍の如く発生します。 此の手のニュースに鼻の効くGIGAZINEなどが真っ先に飛び付くのは宜成る哉、 ニュース解説を以てYahoo!トピックスに頻繁に記事を取り上げられるTHE PAGEも 遅れること2箇月して当然の様に取り上げました。 個人運営のブログにも関連記事は配信され、 下に挙げるリストの最後のリンク先は中にも分かり易いものです。

此の乱発状況は今以て継続中で本記事も勿論其の誹りは免れず、 大手メディアも追随する処となっています。

まとめ記事に見られるのはビットコインについての概略で 草案者が 中本哲史なかもとさとし なる日本人名を名乗る謎の人物の手になるとされる一つの論文から生み出されたこと、 ネットワークを通じコンピュータリソースを元に遣り取りされる仮想通貨なるも現実に貨幣価値及び相場を保持すること、 此れを管理する中央組織の存在がないこと、 マイニング と呼ばれるコンピュータ処理を通じて入手可能なこと、 2100万ビットコインを以て流通量の上限とされること、 などの情報が提供されます。

ビットコインの仕組み

ビットコインの仕組みとしてコンピュータネットワーク上の仮想通貨であるのを窺わせる記事も多く配信されます。

今や価格下落の著しいコンピュータの外部記憶装置に過ぎないHDDが数億円の資産価値も持ち紛失がニュースとなるのは兎も角、 コンピュータウィルスやマルウェアに不正アクセス、クラッキングが深刻な問題として取り上げられ、 クラウド迄登場するのはまるでコンピュータ関連記事であるかの様です。

ビットコインが如何に其の貨幣価値を担保するかについても多くのネット上の記事に配信されます。 簡単に言えばコンピュータ処理の総量で担保される仕組みとなっており、 此れを騙るには全世界で分散的に処理される総量を上回るコンピュータ処理を必要とする為事実上不可能であり、 其れだけのコンピュータリソースを有するのであればマイニング、即ち担保する側に廻る方が効率的であるのも担保に有効に働く理屈です。 ビットコインの関連記事にはコンピュータ処理の内容も自ずと弥増すものであれば、 技術者中には勉強会を催す動きも出て来ます。

マイニング

従ってマイニングはビットコインにも肝とも言える概念で、 腕に覚えの有る向きは実際に試したくもなるでしょう。

しかし現時点ではビットコインマイニングは大きなコンピュータリソースを必要とするものとなっており、 大掛かりな専用施設に関する記事や、 個人の挑戦がとても割に合わない様子を面白可笑しく伝えてくれる記事、 せめて概要だけでも記そうと試みる記事、 などが配信されている処となっています。

ビットコインの社会的評価

ハフポストがPV的に捨て置けぬ此のトピックについて社会的評価の視点から幾分まとめ的な記事を配信すれば、 ビットコインにご執心のGIGAZINEではバンクオブアメリカ・メリルリンチやウェスタン・ユニオンの評価額を紹介し、 遅れてはならじとするガジェット通信では引きずられる様にビットコイン相場の乱高下を記事にしています。 孰れも物見高さ優先ですが動向を窺い知りも出来るでしょう。

斯くてビットコインは投機筋、投資家蓮を右往左往させる存在となり、 傾向の顕著な米国には鬼に笑われるべく2014年の潮流として語られています。 来年には日本でもビットコインに目の色を変える資産家が増えるのが見られるでしょう。 何しろリスクの有る内に投資しないとリターンはありませんから。

ビットコイン代替通貨

此の如くビットコインが社会的影響を持った状況下に、 今となっては関わりたくとも指数関数的にマイニングに要するコンピュータリソースの大仰なものとなって時既に遅し感も有る中、 理屈は分かっているのだから資産を有さねども技術力を持つ向きには、 恐らくは先行者利益を大きく占めたい資産家の援助もあるでしょう、 改めて仮想通貨を構築しようと言うのも人情です。 以下の記事

日本国の普通のコイン

には以下、

  • Litecoin
  • Namecoin
  • Peercoin
  • Primecoin
  • Feathercoin
  • Novacoin
  • Infinitecoin
  • Megacoin
  • Quarkcoin

など9つのビットコイン代替通貨が紹介され中にも Litecoin はかなりの有望株であるのが記されます。

ビットコインの本命はビットコインなれども理屈が分かれば 新たな鉱脈に人の蝟集し強ち穴馬が何かの拍子に棚牡丹を得ないとも限らず 例え分散型仮想通貨の一般に普及したとしても 其れがビットコインである保証は未だない訳です。

一般への展開

仮想通貨が仮想通貨として好事家の間にだけ通用するならば物好きの趣味のものとして放っておけば宜しいだけですが ことファストフード店などにも通用し始めると穏やかではありません。 米国での話ですから本邦には未だ実感の沸かぬ対岸の出来事ではありますが、 彼のサンドイッチの SUBWAY で利用が可能となっているとの記事もあります。

またビットコインでの寄付も受け付けられるものとする団体、組織も増え NPOやプロジェクトチームにも取り入れられる手法となっており、 確たる資産価値としては現段階では計上し難いビットコインを 流動性の高い非営利団体や一時的組織、団体の資金とするのは必然的な流れなのかも知れず、 となれば一般にも近い流通貨幣の性格も垣間見えます。

中本哲史は誰か?

ビットコインが此れ程注目を浴びれば其の提唱者足る中本氏に ゴシップ的にも好奇と嫉視の入り交じった世間の目が注がれない筈がありません。 以下には中本氏について取沙汰される記事が配信されています。

ビットコイン日本語サイト

ビットコインの公式と言って良いものか如何か、 孰れにせよ情報が網羅的に用意されており、 日本語で閲覧出来るサイトを最後に2つ記しおきます。

後者には謎の人物中本哲史氏の日本語論文と言われるPDFファイルも用意されています。 技術的側面に興味のある向きは一読も一興でしょう。

来年此の通貨は社会に如何なる地位を占めるものか、 実に興味深くあるものですし、然う考える向きも多いでしょう。 大いなる幻想に終わる可能性もあれば、 此の記事を今正しく読んでいる貴辺にも大いなる影響を与える可能性もあるのです。