IT活用企業パーク24~バーチャルとリアルのバランスの難しさ

駐車場の経営と聞くと個人的にはアパートなどと同じく 土地の所有者が遊ばせておくのも勿体無いと 近隣の方へ貸し出すような印象がありますが、 勿論一部上場大手企業も存在します。

駐車場大手5社

2006年のデータで大分以前のものになりますが 帝国データバンクで配信されたデータに 特別企画: 駐車場経営148社の動向調査 があり、その本文はPDFファイル 駐車場経営148社の年収入高合計、前年度比9.9%増加 ~2期連続黒字企業が大半を占める~ として2006年12月14日に配信されています。 これには以下大手5社として

  • パーク二四(株)
    直営駐車場数5348 ヵ所、駐車台数12万1782台
    年収入高約539億4900万円
  • (財)自転車駐車場整備センター
    自転車駐車場952ヵ所、収容台数63万台
    年収入高約99億8000万円
  • 日本パーキング(株)
    駐車場数402 ヵ所、駐車台数は2万450台
    年収入高約91億4100万円
  • リパーク(株)
    駐車場運営管理台数7万5879台
    年収入高約40億5500万円
  • 日本駐車場開発(株)
    駐車場運営管理台数8428台
    年収入高約37億5000万円

が列挙されています。

頃日躍進振りを伝えられたパーク24

さて上記2006年時点の駐車場経営最大手 パーク24株式会社 は今も尚業界トップに君臨するようです。 その躍進振りを頃日伝えてくれたのがSankei.bizの2012年3月28日のニュース…

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【飛躍カンパニー】パーク24 カーシェア対象の車種拡大 です。 帝国データバンクの資料には2006年当時より 運営する時間貸し駐車場Timesに於いて

  1. 駐車場の満空車情報の配信
  2. クレジットカード等の駐車場決済サービス
  3. ポイントプログラムサービス
など、駐車場サービスの提供にあたり質を高めるためにITを活用していた様が垣間見えますが、 Sankei.bizの記事に於いてはそれが尚度合いを高めているように覗えます。

カーシェアリングサービス~タイムズプラス

そのIT活用を更に推し進めたように見えるのが 2009年5月から開始されたカーシェアリングサービスの タイムズプラス です。 常々本ブログ運営者も時代は所有から共有へと セミナー等で話させていただくところですが、 その顕著な例として大凡例に引くのに主に都市部で見られるこの マイカーからカーシェアリングへの転換があります。

Sankei.biz記事にはインターネットなどで会員登録し簡単に使えることが タイムズプラスの売りの一つとしています。 スマートフォンの普及した今では顧客に情報提供する際には インターネットを活用することは必須です。 パーク24では従来の駐車場管理に於けるIT活用を 更にカーシェアリングに展開して上手くビジネスに繋げていると言えるでしょう。

市場成長でも赤字

しかし此処に難しい問題もあるようです。 プレジデント2012年4.16号 の掲載記事、情報スクランブル~マーケットの読み方 をWeb上、Yahooニュースの4月7日に配信した カーシェアリング「市場急成長でも赤字」の理由 に岡村繁雄氏の文責として取り上げられているところです。

此処でも先ず冒頭部にはカーシェアリング市場の伸張を 矢野経済研究所による調査結果では、2010年に約24億円だった市場規模が、 今年2012年には100億円を突破するという具体的な数字を上げ強調しています。 同社広報担当の袴田千津子さんにより同社リソースを 上手く活用してビジネスとして成長させた説明は実に得心の行くところです。

ところが続く文面に於いてはカーシェアリングを事業として不可欠な3要素、

  1. 会員
  2. 車両
  3. 駐車場
を満たすのにリアル、実質的なハード面に大きな先行投資が必要である旨、述べられます。 その厳しさは業界トップのパーク24でさえ今だ黒字化が適わぬ 業界総赤字とも謂える状況であるようです。 此処にカーシェアリングというビジネスは バーチャルたるITとリアルたる駐車場、自動車の両資産を バランス良く整えなければ展開の難しいものであることが分かります。

望まれる広義であり真のカーシェアリング

以上のようにカーシェアリングビジネスは収益確保まで時間がかかることから、 駐車場など資産を持たぬ新規参入が難しく 現時点では、パーク24やオリックス自動車など大手数社の寡占に近い状態にあるとのことです。 但し明らかに時代は移り、カーシェアリング市場は伸びています。 まだ充分にITが活用し切れているとも言えないことは断言出来ます。 それはカーシェアリングに於いてもレンタカーと同じく 乗り捨て が出来ず、基本的には出発拠点に返却する必要があるからです。

勿論乗り捨てシステムの実現は簡単ではないでしょう。 しかしITの適用が進み、市場が広がり会員が増えることで 不可能なサービスではないと考えます。 孰れIT系に強い新規参入がシステムを携えて風穴を開けるかも知れません。 そうなれば既存大手との競争で更に利用者の便宜が図られるようになるでしょう。 そうなってこそ今でなら広義にも入らない乗り捨てを含む利用法が カーシェアリングの定義ともなり、一般にも、地方にも普及が進むものでしょう。

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