このSuicaを発行しているのは、 もともとが改札口業務の効率化、省力化を図ったJR東日本です。 SuicaはJR東日本に拠って運営されており、 様々な企業と連携を図ってその有用性を増しています。 近年では私鉄や地下鉄の電子マネー PASMO(パスモ) とも提携し益々便利度を向上させています。 Suicaは当然ながらJR東日本と切っても切れない関係にある訳ですね。
そして此処に 株式会社ビューカード の登場です。 当該企業はクレジットカード会社としてSuicaやJR東日本と実に深い関係にあるのです。 そもそも…
ビューカードの起源はJR東日本のクレジットカード事業部にあります。 1992年10月16日 にJR東日本にクレジットカード事業部が発足し、 様々な展開の後、去年2010年2月1日に当該事業を 株式会社ビューカードとして承継した関連会社なのでした。
これら経緯及び現在の同社の状況を含め 株式会社ビューカード叶篤彦社長の岩田昭男氏によるインタビューが クレジットカード&電子マネー超トク活用術 (TJMOOK) (TJ MOOK) に6ページから8ページまで3頁に渡り掲載されており、 株式会社ビューカードを知るに実に便利な記事となっています。
先ずビューカードをJR東日本から事業として独立せしめた理由が挙げられています。 曰く
- 事業部としての規模の拡大過剰
- サービスの多様化
- 意思決定のスピード化
株式会社ビューカードのみとしてではなくJR東日本事業部時代を含め ビューカードの沿革を三期に分けられているのも同社の認識を高めるのに与って力が有るでしょう。 ビューカードの沿革
第1期 | '92~'97 | JR東日本グループハウスカードとしての開始から 会員100万人達成まで |
第2期 | '97~'04 | 国際ブランドをカードに付帯させるまで |
第3期 | '05~ | ビュー・スイカカードの誕生 |
そして第3期のエポックとして語られているのが 電子マネーSuicaとの連携です。 叶社長の言葉を其の儘引用して見ましょう。
もし、ビューカードにSuicaというコンテンツがなかったら、 他のカードとの差別化、区別化は難しかったと思います。 恐らく、ビューカードの独立にSuicaが大きな力を与えてくれたと認識しています。株式会社ビューカードとして大変高い評価がSuicaに与えられていることが分かります。 Suicaをビューカードのキラーコンテンツとまで言い切っています。 同時に電子マネーSuicaをクレジットカードとしてオートチャージで支援するという形で 相乗効果が図られているとの言及もあり同社としての自負が覗えるようです。 またインタビューアーの岩田氏のモバイルSuicaへのチャージ方法として ビューカード以外に一般のカードにも開放されたことに関して問われて叶社長は クローズにする、若しくはオープンながらも或る種のフィーを取る議論もあったが結論として Suicaを社会インフラにするためには開放が必要であるとして、これを基本方針にした と聞いている、と応えています。 開放当時、相当優れたプロジェクトマネージャーが居て主導されたのでしょう、 Suicaは首都圏ではほぼ目論見を達しているのではないでしょうか。
インタビューの締めとして岩田氏はSuicaの普及と共にビューカードの全国展開が見通されるが それに関して具体的進出先を問うていますが、応えて叶社長は 現段階ではないとしています。 同時にビューカードのクレジットカードとしての地力の充実に力を入れていく考えが表明されています。 そしてSuicaとの連携がますます蜜になっていることも当然のこととして語られます。 本ブログでも折に触れビューカードとSuica、他社との連携につき興味を持ち見た上で 機会有ればブログ記事として配信しようと思っています。