防災に必須のハザードマップと地震ハザードステーション

防災に地図データが重要な役割を果たすことは 本ブログでも度々紹介して来ました。 それは実際に災害が起きてしまった際には勿論、 事前の防災にも役立つものです。

ハザードマップ

この考え方はハザードマップに活かされています。 ハザードとは英語でhazard、危険を意味します。 ハザードマップとは地図上に危険情報を記したものと考えれば良いでしょう。

危険と考えられる場所には住居を定めることは避けた方が好ましいですし、 また実際に災害が起こった際には避難に於いて重要な指針となります。 Wikipediaの ハザードマップ の項目には2000年の有珠山噴火の際にはハザードマップに従い 避難した結果、人的被害が防がれたことで注目された、とされています。

ハザードマップの種類としては…

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  • 河川浸水洪水
  • 土砂災害
  • 地震災害
  • 火山防災
  • 津波浸水・高潮
が挙げられています。

ハザードマップの問題点

ハザードマップの問題点としては、 先ず作成費用が嵩むとされていますが、 此処には単に行政、税金に頼るだけでなく Googleマップなど民間企業が提供するものを利用したり 本ブログでも

の記事等で紹介した オープンストリートマップ 及びその手法である 集合知 を応用するなども一つの手でしょう。

危険地域の公表は不動産価値の低下などの損害が起きるのが問題とされるのは 何をか謂わん哉、でしょう。 一部の因業地主とその取り巻きのために危険地域が隠匿されるなど、 あってはならないことです。

そして一番重要で難しい問題であると思われるのが、 人々への周知と認識です。 これについては公共の場の掲示板利用、 新聞折込チラシ等々、様々検討されているようですが、 なかなか効力を上げられないでいるところでした。 そこで今や情報化社会、ネット時代とあって、 矢張りインターネットの力を利用することが考えられたようです。

国土交通省に於いては本ブログ2011年8月21日の記事 インターネットで閲覧出来る活断層マップ で紹介もした2007年7月1日よりサイト 都市圏活断層図 としてインターネット閲覧が可能となっています。 国家事業に於いてもインターネット利用は進んでいるのです。

そして同じくインターネットを利用して ハザードマップ周知を実現すべく企画されたページが国土交通省の 国土交通省ハザードマップポータルサイト と言えるでしょう。

静岡県浜松市の場合

国土交通省ハザードマップポータルサイトを実際に利用してみるのあたり 本ブログ運営者が居住する静岡県浜松市を参考に見てみたいと思います。 トップページに於いて右列のメニューの下方の 地震防災・危険度マップを見る を選択して中央に表示される日本地図で

中部地方 >> 静岡県 とクリックしていくと下の図の様な静岡県地図が色分けしたページが表示されます。 その右列には
  1. 震度被害マップ
  2. 地盤被害マップ
  3. 地盤被害(液状化)マップ
  4. 建物被害マップ
  5. 火災被害マップ
  6. 避難被害マップ
  7. その他被害マップ
  8. 総合被害マップ
が用意されておりこれを選択しなおす度に地図の色分けが切り替わります。

  1. 震度被害マップ
    青色:被害マップインターネット公開市町村
    水色:被害マップ公表市町村
  2. 地盤被害(液状化)マップ
    橙色:被害マップインターネット公開市町村
    黄色:被害マップ公表市町村
  3. 震度被害マップ
    緑色:被害マップインターネット公開市町村
    黄緑色:被害マップ公表市町村
インターネット公開市町村として表示されている地図上の市町村は クリックすることでその市町村が提供している情報ページへ移動することが出来ます。

但し本ブログ運営者の在住する静岡県に於いて見た上のデータでは 浜松市をクリックして飛ぶWebページはどれもこれもが 浜松市防災ホッとぼっくす となっており、ここには多くのリンクがはられて、 ここで更に捜し物をしなければならないとは些か閉口させられます。 少々情報化社会に乗り遅れた浜松市と言う地域の悪弊を露呈した感もあります。 人々への周知、認知を図りたいために折角用意されたシステムも 中抜きされてしまったと言えば言い過ぎでしょうか。

例えば作り自体は素人くさいですが、 情報提供としては実に分かり易い千葉県流山市役所の 建築住宅課::地震ハザードマップ や埼玉県北本市の 防災・防犯・救急::北本市地震ハザードマップ などを見習って欲しいものだと思います。

防災科学技術研究所

以上は国土交通省の施策でしたがそれとは別に独立行政法人 防災科学技術研究所 (NIED:National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention) に於ける事業成果も上がってきています。

防災科学技術研究所 は1963年に科学技術庁の附属機関としてスタートし、 2001年に文部科学省の施設等機関に移行した 災害から人命を守り、災害に強い社会を実現するための科学技術を発展させることを理念とした 独立行政法人となっています。

従って筑波を本拠に、全国に設けられた施設に於いては 災害、防災に関する研究がなされており、 その成果の一つが 地震ハザードステーション と言えるでしょう。

地震ハザードステーション

地震ハザードステーションは英語では Japan Seismic Hazard Information Station と訳され、 J-SHIS と略され称されるようです。

長い研究成果からは多くのデータを得ることになりそれは 全国地震動予測地図 として結実しましたが、これが広く国民に公開されなければ画餅に過ぎません。 其処にITの出番が有り、当該情報を含めた公開システムとしての 地震ハザードステーションの開発、登場と相成った訳です。

2005年から一般に向け公開されてきた地震ハザードステーションも2009年からは 既に一般に普及して人々の生活にも馴染みのあるWeb技術を取り込むことになりました。 新システムは2009年7月から稼動され現在2012年も 我々一般がWebブラウザに依ってインターネット閲覧することが可能になっています。

発展するWeb技術とGISへの応用

近年では地図データを情報システムの中で活用する GISという概念が広く普及し始めています。 GISについては本ブログ2012年1月24日の記事 オープンストリートマップ~地図情報を舞台としたIT覇権争い近年高度に発達し膨大な情報を扱えるようになったコンピュータに於いて 地図情報を基本としてその上に様々なメタ情報を付加することで 便宜に応じて簡便に必要な情報を取り出せるシステム と本ブログ運営者として解釈を試みてもみた概念です。

国の事業としても本記事に紹介した 国土交通省ハザードマップポータル地震ハザードステーションに於いて 公開システムは基本的にWeb技術となっており、 これをGISに応用していることになります。

ここに紹介の地図データとその利用システムの開発は 去年2011年の未曾有の大災害を受け急展開し始めました。 従来のハザードマップは更に使い易く、手に届き易く、 効果的なものにしていく必要があります。 実現にはITの活用がなされることが急務であるでしょう。

それには掛けた力が最大限の効力を高い費用対効果で発揮するよう 組織の縦割り行政等に拘らない組織間串刺しの風通しの良い体制で 一致団結して災害時対策事案に当たり、 その一つとしてハザードマップが広く国民に役立つよう 施策立てて欲しいものだと切に願います。

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