ブログパーツの安易な多用の失当

ブログパーツは基本的に作業はコピー&ペーストのみと、 非常に手軽にブログに追加出来、 視覚効果やコミュニケーションツールとしての有効性も高い為、 自らのブログに追加実装されるブロガー氏の多く見掛けられるのも首肯出来ますが、 パーツ自体は動的頁の実現の為、必然的にスクリプトを使用しており、 其の主体はjavascriptを多用していることが多い様に思われ、 ブログへの追加の際、次の2問題点
  1. ブログパーツ実装時のjavascriptコード最適化の不適当性
  2. 別ブログパーツとのコンフリクト(衝突)
から警鐘を鳴らす2記事が掲載されていましたのが、
  1. CNET Japan(2007/9/4)
    JavaScriptがウェブを遅くする--今できる緩和策を考える
  2. ITpro 技術者視点のユーザビリティ考 第31回(2008/5/9)
    他サイトに埋め込まれるJavaScriptを作るときの作法
上記2サイトになります。

問題点1についてはRichard MacManus氏によるサイト1に於いて
経験を積んだ技術者にとって最もショッキングな事実は、JavaScriptがシングルスレッド型の言語だということかもしれない。これは、JavaScriptが物事を同時にではなく順番に処理するということだ(Ajaxの呼び出しは例外である)。JavaScriptの断片がロードされ、あるいは評価されているとき、他のすべての処理はその終了を待たなくてはならない。
とあり、多数ブログに追加したブログパーツの内一つでも当該問題を抱えていれば、 当パーツがボトルネックとなりサイト全体のパフォーマンスが落ちてしまい、 追加のブログパーツが増えれば増える程、可能性は高まる訳です。
此の問題についてはブロガー側に対処の手段の無いのは勿論、 開発者側で一意に解決できる問題でもないことが記述されており、
ウィジェットとJavaScriptツールは非常にクールで非常に便利だが、現在はそれらをうまく動かすためのよいインフラはない。現在、ブログの読み込みの遅れの始めの兆候がすでに現れており、今後さらに多くのウィジェットとJavaScriptの断片がブログ界に普及するにつれて、事態は悪くなる一方だろう。ブロガーにこの複雑さや相互依存性、ウィジェットによって引き起こされる問題を理解することを求めるのは、筋が通らない。
と、事態の深刻化が予言されると共に結論付けられて、 ブロガーとしては唯一、ブログパーツは使用しない、 使用しても数を控え疑わしきものは削除するという方針を取る以外には難しいのではないでしょうか。

サイト1の提言を受けて水野貴明氏の手により上梓された記事がサイト2であり、 サイト1で開発者連に向け標準ライブラリ、 当ブログでもカテゴライズしております「jQuery」や「prototype」抔の使用を推奨しているのに対し、 以下引用3点から異論を唱えられています。
  1. サイズが大きく読み込みに時間がかかる
  2. 必要以上に処理が複雑になっている
  3. 環境を汚染する
    標準ライブラリとして充分参考するに値するコードで有用である旨抔述べられていますが、 基本的に開発者向けの内容になっていますから、 使用者側にとってはこれ等の考慮が担保されたブログパーツを使用する様注意する程にしか対応法が考え難く、 隔靴掻痒の感が無きにしもあらずですが、 見て楽しいものは使いたい、紹介したいというのがブロガー気質と云うものだと思いますから、 なかなか抑制も難しく、悩ましい問題だと思います。