社員1万6千人の中小企業の親父さん

此の様な物言いは必ずや氏の叱責を買うこと免れ得ませんが、 此処遠州浜松はものづくりを主体とする工業地帯とて、 矢張り、状況は厳しいものがあり、 百年に一度の大不況とやらに暗い影を落とされて、 気の所為か朝の通勤時の渋滞も幾分和らいだ感を受ける頃日、 日経ビジネスオンラインは2009年3月に其の氏たる スズキ株式会社代表取締役会長兼社長の鈴木修氏のインタビュー が以下 の三回に分け、掲載されていました。

当業界では軒並み赤字転落の報の中、 氏の経営する社のみ黒字を守り通したは、 不況の波の広がる以前に億が千の単位に上る在庫調整を実施せしめた故とは、 事後的に明らかになった此の事実に驚愕の念を抱かざるを得ぬ吾人が問い掛けに
「何で分かったんですか」とよく聞かれるんですが、異変は論理的に説明できるもんじゃない。勘です。“勘ピューター”です。
と応えられるは、25年毎に巡り来る不況の波抔、此のスパンを読むに、 五十年に渡る膨大なデータをインプットしてこその勘ピューターにてあると忖度致します。
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扠こそ、其の偉大なる勘ピューターを駆動して弾き出した数字の一部が言及されるに
それに、スズキの売上高は「取扱高」に過ぎません。たとえばタイヤは、高級車でも軽自動車でも1台につき4本必要、1本5000円 とすると1台で2万円となる。この時、タイヤ取り付け工賃を1本100円とすると4本で400円、タイヤ4本を取り付けた経理上の売り上げは2万400円となる。
しかし、このうち2万円はタイヤメーカーに支払ってしまうため、手元に残るのは取り付け工賃のわずか400円のみですよ。これが、スズキが生み出した付加価値に過ぎない。
と、今度は数十年のスパンに比していやに卑小な、丸で親父さんならぬ、 井戸端会議の小母さん連が如き庶民的詳細に渡るも、 確りと聴けば宜成る哉とて、首肯せざるを得ぬ内容、 又その2の記事中には下請けの気持ちに触れるもある抔すれば、 成程従ってご本人の言に依る通り正しく氏は 中小企業の親父 と断じるに問題無き様で、但し偉大なる付きで。
鋭く世間の空気を読んで手早く手を打っていくに強引とも云える指導力を発揮す抔、 正しく中小企業の親父の手法、 仮令大企業のトップなるも、土台サラリーマン社長なればこそ、 合議制とも云える中で絶対的な指導力は望むべくもない手法に思います。

偉大なる中小企業の親父さんの偉大なる勘ピューターを駆使し弾き出した数字に又あるは、 当業界にては需給バランスを取り戻すに全治五年、とやらは、 基幹産業なればこその影響力はなかなかに当地にても尚気を引き締めねばならぬ期間は、 其の筋の予測より多少短くはあれども、長きに渡る其の中に尚又、 産業革命に匹敵すインパクトを有す事象の発生するなれば、 其の結果導かれるに只抽象的に厳しいと述べるにあらず、 判然と言及すが 淘汰 とある認識に此方の甘さが浮き彫りにせられ、 その3にて喉元に突き付けられし刃
億、兆単位のイノベーションを引き起こさないといけないんです。
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一人ひとりが数千万円、百万円単位の規模で、新しい利益を生み出すか、削減するアイデアを出さないと間に合わないのです。
とあるは只当業界、当該社のみにあらずして、 此の身とても眼前たりてそのひとりとして緊張せしめられる許りです。

処で、当アーティクルタイトルに関した現在1万6千人の社員を擁する中小企業も、 氏が引き受けられた際は1千人にも満たない9百人だったそうな。