リンクベイト(Link Bait)

ホームページを運営するに当たっては大抵が被リンクを求むるのは、 小は日記と称するものの自己を顕示せんとす本能的なるものから、 大は企業に於いてのビジネス上の要請迄あれど、 此れが又簡単には得られるものにあらずして、 当ブログ2008年4月18日のアーティクル link buying(有料リンク、リンク売買) にもある様に、金銭にものを云わせリンクを売買して其処にはページランク抔を根拠とした相場迄成立する始末は、 なかなか悩ましき世相を物語るものに思います。

此のLink Buyingに対し、金銭を介入させずして同様の目的を達せんとす方法が、 今回ご紹介のLink Bait(リンクベイト)なるは、先ず2007年5月29日に公開された Link Bait is the New Reciprocal Link を訳した 新しい相互リンクのかたち―リンクベイト― を参照すれば、本邦巷間流布する「釣り」に相当するのではないかと思われます。
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Wikipediaにも リンクベイト として項目の立てられ、少しく否定的ニュアンスが読み取れますが、 「リンク餌撒き」と称される当件については必ずしも否定的な見解許りにあらずして、 住太陽氏の記事がこの事項に詳しく 2007年1月26日の 驚くほどリンクが集まる「リンクベイティング」に世界中が釣られている では6つのテクニックが下記の如く挙げられ
  1. 情報提供で釣る
    何かしら人々の役に立ちそうな情報を餌にする方法。
  2. ニュースで釣る
    新鮮な情報を餌にして、ニュースソースとして参照されることを狙う方法。
  3. 反対表明や攻撃で釣る
    ポピュラーな製品や有名ブロガーに対して、強力な証拠や理由によって反対表明や攻撃を行い、論争の種を撒く。成功すると効果は大きいが、失敗したときの被害が大きいため実行には注意を要する。
  4. ユーモアで釣る
    おかしな話やジョーク、変な画像、動画などを餌にして、愉快な話題を振りまく方法。
  5. 煽りによって釣る
    常識や固定観念を覆すような事実を何らかの証拠とともに掲出し、危機感を煽る形で話題を振りまく方法。
  6. レビューで釣る
    新しい製品やサービス、流行の製品やサービスや場所を餌に、それらについて面白おかしく(時には批判的に)レビューする方法。
3.と5.が狭義のリンクベイトとして悪評の元、「釣り」とも称される詐欺的色合いを含めた認識を持たれているのかもしれません。 同氏の2007年1月27日翌日のエントリーでは 大量のリンクを集めるリンクベイトを量産する 3 つのステップ として紹介される
  1. 釣り堀(誰を釣るのか?)を決める
  2. 釣り餌(何で釣るのか?)を考える
  3. 餌を探す・集める・まとめる・考える
と偽悪的に記述されていますが、其の実は3.の詳細を見れば、 ネタ集め、演出、構成と充実したコンテンツの創造に他ならず、 実行はなかなかに敷居が高い様に感じるを、 また証明してくれるか様にエントリーの存じるは 「ソーシャルメディアマーケティング SMM.jp」の2008年3月20日のエントリー リンクベイトに失敗する6つの理由 が「Blog About Your Blog」の2008年3月19日のエントリー 6 Reasons Why Your Linkbait Failed を訳していただけた中に箇条書きに挙げられる
  1. 面白くない
  2. クチコミしない
  3. プロモーションしてない
  4. 広まるけどリンクはもらえない
  5. ソーシャルメディアに好かれない
  6. 既に誰かが書いている
を閲せば、面白く、クチコミし、プロモーションし、リンクを広範に受けられ、 尚且つソーシャルメディアに好まれた上で誰にも書かれていないコンテンツの作成抔と云うものは、 クライアントに見積もりを依頼されたWEB製作業者のほとんどが裸足で逃げ出してしまうかの要件に思えます。
住太陽氏が半ば当メソッドを肯定的に取り上げられ、 アルファブロガーにも少なからず使用する方の存在する旨の言及も、 上記を何事もなく熟すからこそのアルファブロガーと云えなくもありません。
此のリンクベイト(Link Bait)に関して毀誉褒貶相半ばするのは Eric Enge氏に依る2008年4月16日のWeb担当者Forumへの2008年5月27日の邦訳転載記事 リンクベイトをせずにリンクを獲得するためのコンテンツ戦略 にも同要旨の主張が窺え、現時点一般に敷衍した認識であると思われます。

扠、此処にて登場は矢張り斯界には何処にあっても其の影を落とすGoogleの、 住太陽氏の「6つのテクニック」からすれば、その1.にカテゴライズされるでしょう、 クイズやウィジェットを餌にHTMLコードに任意リンクを仕込む方法をビジネスで取っていた Matthew Inman氏とGoogleの息詰まる遣り取りの2008年4月14日に於ける元記事が、 Web担当者Forumに2008年5月22日に邦訳転載された記事が ウィジェットで50万リンクを集めたリンクベイト——スパム扱いされる境界線はどこなんだ? にて、50万件もの被リンクを獲得した圧倒的成功が、 一旦Googleに否を突き付けられるやビジネス上取り返しの付かない失態へと変貌する恐ろしさでしょう。 斯くして成功と失敗の表裏を為す事態は、 Googleの一私企業の情報独占とも云われ兼ねぬのは、 MicrosoftのYahoo!買収騒動でも話題になった処、 当事者としては多くの被リンクを獲得したいと云う悩ましき問題を突破した上での再訪す悩ましき問題にて、 顛末は知られませんが、如何しても此の如きアーティクルにては、 Googleなる企業を避けて通るはならぬのだけは確かな様です。

1件のコメント

  1. SEO的失墜を齎すは迂闊なるか強制広告か

    ビジネスブログを運営する方に取っては、SEOとは最早耳慣れた熟語に相当するかに拝察するは、検索エンジンからのトラフィックは見逃せぬのは、実店舗に於いては立地条件にも相当する商売環境なれば当然のこと、お察し申し上げます。検索エンジンの上位に表示させたきが人情な

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