パソコン・携帯間のニッチの巨大市場への変貌

Tech-On!の特集 パソコンかケータイか,Eee PCとiPhoneの間に見えてきた大市場 には2007年後半から2008年前半に掛け大ヒットとなったEee PCにより、 潜在した大市場の扉の抉じ開けられたる状況が報告されています。
大市場となるべき当カテゴリーを如何総称して良いのか判然しませんが、 同じくTech-On!の2008年4月25日の記事 「MIDの潜在市場規模は100億米ドル」,自信見せるIntel社担当者 ではMID(mobile internet devices)と称し、又Netbookとも称されているようで、 当タイトルの潜在市場規模100億米ドルは今後5年間に於ける見積もりとの由にて、 多少の期待値を含む上振れはあるにしても巨大市場に間違いありません。

当状況の嚆矢となったEee PCにては其の価格の低廉は当然の事乍、 スペックよりもユーザーインターフェースひいてはユーザーエクスペリエンスを重視した アーキテクチャーが採用された開発状況が 主婦や子供は安価なパソコンを求めている ― ASUSTeK トップインタビュー(3頁目) にレポートされています。
其の端的な例として見て取れるのが特集内の記事 iPhoneやAndroid,新興勢力の目指す先は にて此処では最も可能性のある立場にあったMotorola社の成し得なかった変革を何故Apple社が為し得たか、 其の結果ユーザーの行動特性に変化を生ぜしめたかについて iPhoneのユーザーインターフェース抔との因果関係から触れられ、 又当ブログにも屡登場のIT業界トップランナーGoogleの登場するに及び興味深い内容となっています。

従来のデジタルガジェットの価値構造としては其の存在及びヒエラルキーが先行していた処、 ユーザーの使用目的及び使用体験先行への転換を迫る此の変革は、 最早パラダイムシフトとも受け取れるインパクトを持ち、其の視点に立って翻って見れば、 演算能力の高いガジェットこそニッチマーケットであり、 其れがメインマーケットであることは黎明期の特殊状況下にあってこその異常な事態であって、 インターネット、ひいてはコミュニケーションツールとして有用のガジェットの メインのマーケットを形成するのが正常な姿であれば、 従来ニッチマーケットと思われていた MID のツレからシテへの浮上は其の正常状況を反映する要件であるのかもしれません。
同特集の記事 十年越しで叶った悲願,鍵は激安とサービス基盤 の纏めとして項目付けられた「競争のルールが変わる」から引用させていただければ
これから広がるネット端末の市場では,既存のパソコンや携帯電話機の市場の常識が当てはまらないことである。ノート・パソコン市場で存在感の薄かったASUSTeK社や,携帯電話機の経験が皆無だったApple社が一躍時代の寵児になったことが,それを暗示している。
とあるに続き本邦大企業を含む既存大手への警鐘を鳴らし、 其の波に乗れ切れぬ者の凋落を予言していますが、 此れは従来陽の当たらぬ存在の企業への好機とも取れ、 幸運の女神の前髪を捕捉した連中が縁の下の力持ち的存在であり続けたASUSTeK社であり、 常にMicrosoft社の後塵を拝し続け時には存在の危機にも瀕したApple社であるのでしょう、 彼らの躍進こそパラダイムシフトを証明しているかに感じられます。

CNET Japanの2008年5月23日の坂本純子氏による記事 Eee PCの強力なライバル「HP 2133 Mini-Note PC」を写真でチェック にて見られる如き鳴り物入りで登場のEee PCの対抗馬と目される日本ヒューレット・パッカードの最新 MID の華々しさは以降の当該市場の前途を示唆するかも、 特集内 小型PC騒乱,勝ち残りの条件 として挙げられたるを満たすが如く、 両機に共通するのは圧倒的な低価格にて、 【最新ケータイ解剖図鑑】インターネットマシンの内部構造を明かす で語られる費用の高じ易い小型デジタルガジェットの素性と相反し尚、 関係者は根本的発想の転換を迫られ、 扨も開かれしは、 希望の溢れる未知なる大地なるや、 将又希望のみ閉じ込めたるパンドラの箱なるや。
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「パソコン・携帯間のニッチの巨大市場への変貌」への1件のフィードバック

  1. Eee PC 衝撃の事後分析

    ITproの2008年6月30日の記事国内メーカーがEee PCを作れない理由にて云われてみれば確かに充分な技術力を有し乍、低価格ノートPCの巨大なマーケットの扉を綺羅星の如く居並べどもついに開けずに終わった本邦メーカーは、其の無念は計り知れずとも、何故此の如き状況を招いた

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