スマホを狙う黒い影

スマホ元年と謂われる今年2011年に何やら不穏な空気、 どう見ても嬉しいタイトルではなく思われるのが ITpro の白井 良氏の手になる2011年8月2日の記事 「スマホのマルウエアは“現金化しやすい”」、カスペルスキーエヴァンゲリスト です。

カスペルスキー はウイルスなどのパソコン機器を脅かす様々な脅威に対する 情報セキュリティサービスを提供している会社だと聞けば 成る程と思われる情報を提供してくれています。 要諦部分を引用すれば

携帯電話向けOSに感染するマルウエアが拡大中だと警鐘を鳴らした。
とある訳ですが、ここに OS(オーエス) とは基本ソフトで即ち携帯電話の中核をなす、 これが無ければ携帯電話として態を為さないソフトウェアをいい、 また マルウェア とは悪意のあるソフトウェア全般のことを言いますから、 携帯電話が脅威に晒されていることを知らせてくれている記事であることが分かります。

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特に狙われているのがスマートフォンの代表たる iPhone ではなく Android (アンドロイド:Google社の携帯電話向け基本ソフト) である点も注意すべきでしょう。 ハードウェアからソフトウェアまで統合して一社で提供するアップル社に比較して 複数社からハードウェアが提供されるコントロールされ難い状況であることも 狙われる理由でしょう、また、 普及台数全体でみれば iPhone を凌駕しつつある Android に絞った方が 効率が良いこともあるでしょう、 この状況はいつか来た道、 アップル社のパソコン Mac(マック・マッキントッシュ) とマイクロソフト社から基本OS Windows を提供される DOS/V 規格陣営を彷彿とさせるものがあります。 当時もウィルスソフトは Windows を多く狙ったもので Mac はウイルスソフトの必要なしとまで(半分揶揄に近かったのですが)言われたものでした。

同記事に拠れば トロイ戦争の秘密兵器から名前を取った恐ろしい トロイの木馬 タイプ、即ち素晴らしき戦利品かと思い自前のスマートフォンに取り込めば開けてびっくり玉手箱、 中に潜む悪意のあるソフトウェアに取り込んだスマートフォン自身が荒らされてしまうという寸法です。 これにより意図せぬ SMS(ショート・メッセージ・サービス) を勝手に送信されまくるという恐怖の事態を招いてしまうとのことです。 そしてそれは直接的に携帯事業者からの請求となって顕現し 感染したスマートフォン所有者の懐を直撃します。

記事中には情報セキュリティの専門家でも未だ解明出来ない 換金方を狙った情報をスマートフォンより抜き出す手口も報告されており、 スマホ、取り分け Android を使用するにはパソコンを使用するのと同じ様に ウイルス撃退ソフトの利用は必須となるのかも知れません。