TSUTAYA(ツタヤ)を本ブログで取り上げるのは大抵2011年10月13日記事 Tポイント&Tサイト公式アプリ~CCCが提供開始 の如く大抵は Tポイント 関連です。 ところがITメディアニュース2011年2月16日の記事 TSUTAYAで裁断機とスキャナー貸し出し 1冊300円で“自炊”可能に にあるような2011年10月19日の記事 自炊とは?書店と競合するか? で考察した書店こそ 自炊 を活用すべきではないかといった施策を、 同社が既に2011年々初に実施しているなどとは少々驚かされました。 その運営についてははてなダイアリー nabetama::lifelog の2011年11月20日の記事 TSUTAYAみなとみらい店にて自炊を試してみた を見ればもう一つのような気もするのですが 限られた店舗でのサービスと雖も現在も継続されているのが分かります。 これなどは生粋の書肆ならぬTSUTAYAが先陣を切ったのは 従来の書店の姿勢を残念に思うと共に、 さもありなんと、肯んぜられる処でもあるのですが、 先ずは同社の施策はなかなかに面白いものが多くあると感じさせられます。
そのTSUTAYAが本業のレンタル事業に於ける…
TSUTAYA、定額制の宅配レンタル&TV配信を開始 とASCII.jpの2011年11月16日付けのニュースとして配信された新サービスの提供は、 書店に押し寄せる大波となった同社が 今回は押し寄せる大波に対抗せんとの施策であるのだと思われます。 その押し寄せる大波こそ hulu(フールー) であり、米国に本拠を置く有料動画配信サービス提供の同社が 今夏2011年8月31日より日本国内向けサービスを開始した事態を指します。
huluのサービスはネット上に散見されるものを見ますと、 YouTube を始めとする多くの無料動画配信サービスが在るにも関わらず概ね好評を博しているようです。 これをオンラインの話でリアル店舗及びリアル郵送にてコンテンツ提供をする TSUTAYAが対岸の火事と見ないのは賢明でしょう。 動画コンテンツを利用者に提供するというサービスとして考えれば正しく直撃弾です。 これに同社は正面から迎え撃つ施策を打ったように思います。 多くの実店舗を展開するにも関わらずよくよくIT化の波に揉まれているのか、 旧来型思考から脱している姿勢が顕れており、 評価に値するのではないでしょうか。
TSUTAYAでは従来から TSUTAYA DISCAS と呼ぶブランドで定額のコンテンツ宅配サービスを展開していました。 この料金は
プラン名 | 料金/月 | レンタル可能枚数/月 |
---|---|---|
定額レンタル8 | 1,958円 | 最大8枚 |
定額レンタル4 | 980円 | 最大4枚 |
プラン名 | 料金/月 | レンタル可能枚数/月 |
---|---|---|
定額レンタル8 スーパープレミアム | 2,958円 | 最大8枚 |
定額レンタル4 スーパープレミアム | 1,680円 | 最大4枚 |
勿論、勝負の趨勢を決めるのは値段だけでは有りません。 そうであれば有料サービスのhuluが元々日本進出するだけの余力を YouTubeの本場の米国で蓄えられる筈もなかったでしょう。 価格以外の要素、画像の品質であったり、 通信の品質であったり、動画コンテンツの魅力や品揃えであったりする訳です。
hulu自体の本邦での展開も楽しみでは有りますし、興味の湧く処でもあります。 加えてTSUTAYAが当該事業に本格参戦とあれば さていかなる展開を見せるでしょうか? そしてオンデマンド方式を取らない旧型メディアの反応は如何に、 楽しみは更に増すことになるようです。
追記
(2011年11月24日)
本記事掲載より先ず動きがあったのが何と無料動画配信サービスとして記事内に扱った
YouTube(ユーチューブ)でした。
TechCrunchの2011年11月24日付けのニュースとして
ディズニーとYouTubeが提携、今日から映画レンタル開始
が配信され、本日(米国時間11月23日)只今より数百本のディズニー映画が
米国、カナダ限定ですがYouTubeにて視聴可能となります。
レンタル期間は、視聴開始まで30日間、開始後は48時間以内に見終る必要があり、
視聴環境はAndroidの電話機またはタブレット、およびGoogle TVオンラインに限定され、
2011年11月24日現在のタイトルは以下の様にされています。
- Alice in Wonderland(不思議の国のアリス)
- Winnie the Pooh(くまのプーさん)
- Cars(カーズ)
- Cars 2(カーズ2)
- Pirates of the Caribbean: On Stranger Tides(パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉)
YouTubeは勿論Google社の品質の高い回線を用いているのが他社には脅威となるでしょう。 今は米、加限定ですが、近い将来の日本上陸は間違いないと言えるでしょうね。